「ドライガーデン」と「ロックガーデン」は、どちらも石や砂利を活かした魅力的なガーデンデザインです。しかし、それぞれの目的やスタイル、植物の選び方には明確な違いがあります。
この記事では、初心者にもわかりやすく両者の違いや特徴、作り方、おすすめ植物などを徹底解説していきます。

ドライガーデンとロックガーデンはどちらも美しい庭になります。
ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
ドライガーデンの特徴とメリット
乾燥に強い植物や砂利・石などを使った、水やりの手間が少ない省メンテナンスな庭「ドライガーデン」とは何か?
その特徴や魅力、取り入れることで得られる具体的なメリット(節水、管理のしやすさ、スタイリッシュな見た目など)を解説していきます。
ロックガーデンとの違い
一見似ている「ロックガーデン」と「ドライガーデン」。
そして、それぞれのコンセプトや設計思想、使われる植物・素材の違いを比較しながら、どちらが自分の庭に合っているかを判断するヒントを紹介していきます。
それぞれにおすすめの植物
ドライガーデンとロックガーデンでよく使われる植物を分類して紹介していきます。
また、乾燥地帯に適したサボテンや多肉植物、山岳地帯を模した環境に適したロックプランツなど、それぞれのガーデンスタイルに合う植物の特徴も解説します。
自宅での作り方と注意点
ドライガーデンやロックガーデンを自宅に取り入れるための基本ステップを紹介。
そして、土壌づくりや素材の選び方、植物の配置のコツに加えて、初心者が注意すべきポイント(排水対策、直射日光の管理など)についてもわかりやすくまとめています。
ドライガーデンとは?
ドライガーデンとは、乾燥地域に生育する植物を中心にデザインされた、スタイリッシュかつ省メンテナンスな庭園スタイルです。
そのため、砂利や石材を多く取り入れ、余白を活かしたシンプルなレイアウトが特徴で、都会的で洗練された印象の庭づくりが可能です。
また、管理の手間が少ないことから、多忙な方やガーデニング初心者にも人気があり、近年では戸建ての庭やマンションの専用庭など、幅広いシーンで取り入れられています。
ドライガーデンの特徴
乾燥に強い植物を中心に構成
主にサボテン、アロエ、アガベ、ユッカ、セダムなど、乾燥環境に適応した多肉植物や低木を使用します。なぜなら、これらの植物は葉や茎に水分を蓄える性質を持ち、極端な乾燥にも耐えることができるからです。
水やりがほとんど不要(週1以下でもOK)
高温や乾燥にも強いため、水やりの頻度が大幅に減らせます。基本的には週に1回以下の水やりで十分で、雨が降る地域ならほぼ自然任せでも維持できます。
そのため、旅行や仕事で長期間家を空ける人にも安心です。
植物中心のシンプルな構成美
草花のような華やかさは控えめですが、その分、植物のフォルムや葉の色合いが際立つデザインが魅力です。また、鉢や配置のバランスにこだわることで、シンプルながらも洗練された雰囲気を演出できます。
防草効果が高く、メンテナンスが楽
庭全体を砂利や石、ウッドチップなどで覆うことで、雑草の発生を防止。さらに、防草シートを併用することで、草むしりの手間がほとんど不要になります。
また、自然素材でナチュラルさも保ちつつ、管理のしやすさを実現できます。
すっきりとしたモダンなデザイン
無駄を省いたレイアウトと直線的な配置が、現代的な建築や外構デザインと非常によくマッチします。
また、ミニマルな見た目と自然素材の組み合わせにより、どこか落ち着きのあるリゾート風の空間が完成します。
ロックガーデンとは?
ロックガーデンとは、石や岩を中心とした構成で、自然の山間部や岩場の風景を再現したガーデンスタイルです。そのため、人工的な整然とした庭とは異なり、自然の地形を模したナチュラルな雰囲気が魅力です。
また、使用する植物も、日本の山野草や湿度を好む草木が中心で、四季折々の表情を楽しめるため、自然と共に暮らす癒しの空間づくりに適しています。
静かで落ち着いた雰囲気を持ち、和風・洋風どちらの住まいにも合わせやすい庭園スタイルです。
ロックガーデンの特徴
石や岩を主役にした自然風景の再現
大小さまざまな石や自然石を組み合わせて配置し、あたかも山の中にあるような地形や風景を庭の中に再現します。
また、石の質感や配置の仕方によって、庭の印象ががらりと変わってしまいます。そのため、造園センスが光るスタイルでもあります。
湿潤を好む植物との相性が良い
使用される植物には、シダ類やコケ類、シャクナゲ、ヤマアジサイ、イワシャジンなど、日本の山林や沢沿いに生育する植物が多く用いられます。
そのため、半日陰や湿り気のある環境を好む植物が育てやすいので、北側の庭や建物の影になる場所にも向いています。
高低差を活かした立体感のあるレイアウト
平坦な庭でも、石の配置や植栽の工夫によって、立体的で動きのあるデザインを作ることができます。
そのため、高い位置に大きな石を据え、隙間に植物を植え込むことで、まるで自然の斜面や崖地を切り取ったような風景が演出されます。
四季の移ろいを楽しめる
春には山野草が芽吹き、夏は緑が濃く、秋には紅葉や実が色づき、冬は落葉後の静けさを感じる。このように、季節ごとの変化を目で楽しめるのが、ロックガーデンの大きな魅力です。
とくに、落葉樹や多年草を取り入れると、より豊かな表情になります。
落ち着きと重厚感のあるデザイン
石の持つ無機質な存在感と、自然に馴染む植栽のコントラストが、静寂で奥行きのある印象を与えてくれます。これにより、和風庭園のような趣も感じられ、時間がゆっくりと流れるような癒しの空間になります。
ドライ vs ロック|3つの比較ポイント
ドライガーデンとロックガーデンは一見似ているようで、それぞれに異なる特徴と魅力があります。
そこで、以下では、「スタイル」「メンテナンス性」「コスト感」の3つの視点から、両者を詳しく比較していきます。
1. スタイルの違い|見た目・素材・デザイン性
ドライガーデンは…
直線的な構成や砂利の質感を活かしたミニマルでスタイリッシュな外観が特徴です。そのため、植物のフォルムも個性的で、インテリア感覚の外構デザインに向いています。
ロックガーデンは…
自然の山や岩場の風景を切り取ったようなデザインで、庭に奥行きと癒しの雰囲気をもたらします。そして、雑木や季節の山野草を植えることで、和モダンにもぴったりです。
2. メンテナンス性|管理のしやすさ・手間の違い
ドライガーデン
乾燥に強い植物を使用するため、水やりの頻度が少なく、手入れがほとんど不要です。
また、雑草対策として防草シートや砂利を多用するため、管理がとてもラクで、初心者や忙しい方に最適です。
ロックガーデン
半日陰や湿気を好む植物が多いため、こまめな水やりや湿度管理が必要です。また、植物が茂りやすいため、剪定や植え替えなどのメンテナンスも定期的に必要です。
ただし、それによって四季の移ろいを楽しむ醍醐味もあります。
3. コスト感|導入費用・ランニングコストの違い
ドライガーデン
見た目がシンプルな反面、アガベやユーフォルビアなどの希少な多肉植物は高価な場合があります。そのため、高品質な装飾砂利や鉢、オブジェを使うと初期費用がかさむ傾向にあります。
ロックガーデン
使用する石材を現地調達したり、比較的安価な自然石を選ぶことで、コストを抑えられる場合もあります。そして、植物も山野草など、手頃な価格のものを組み合わせることでコストダウン可能。
ただし、高低差をつけるために土盛りや石組みの技術が必要になると、工事費が増加する場合があります。
ドライガーデンにおすすめの植物
ドライガーデンでは、乾燥に強く、水やりの手間が少ない植物を選ぶのがポイントです。そのため、ここでは、ドライガーデンにぴったりの代表的な植物を紹介していきます。
アロエ(Aloe)
多肉植物の代表格!葉に水分を蓄える構造を持ち、非常に乾燥に強い。
また、品種も多く、観賞用にも薬用にも使われます。そして、無機質な砂利との相性も抜群で、存在感のあるアクセントになります。
サボテン(Cactus)
乾燥地帯の王様ともいえる植物!
そして、極限の乾燥に耐えられる品種が豊富で、ユニークなフォルムはモダンな庭によく映えます。また、地植えでも鉢植えでも楽しめる万能選手です。
アガベ(Agave)
ロゼット状の美しい葉が特徴!
存在感があり、ひとつ置くだけでガーデンの主役になります。また、成長がゆっくりなので手入れが少なくて済み、耐寒性がある品種もあるため、屋外でも育てやすいです。
ラベンダー(Lavender)
耐乾性のあるハーブ!
香りがよく、見た目も華やかで、ドライガーデンに彩りと癒しを加えてくれます。そして、日当たりと風通しの良い場所に向いており、ナチュラルな雰囲気を演出できます。
ローズマリー(Rosemary)
こちらも乾燥に強いハーブ!
常緑性で1年中緑が楽しめる上に、料理にも使える実用性の高い植物です。また、低木タイプと立ち性タイプがあるので、ガーデン全体のバランスを見ながら使い分けできます。
ロックガーデンにおすすめの植物
ロックガーデンでは、山間部や沢沿いの自然環境をイメージさせる植物選びが重要です。そのため、湿度を好み、石との調和が美しい植物を中心に選ぶことで、四季を感じる癒しの空間が完成します。
シダ類(Ferns)
木陰や湿った地面に自生する代表的な山野草!
葉の形が繊細で、石や岩との相性が抜群です。シノブ、クジャクシダ、トクサなどが人気で、涼やかで静かな印象を与えてくれます。
コケ類(Moss)
日陰〜半日陰を好み、ロックガーデンに欠かせないグランドカバー!
岩のすき間や土の上に這わせるだけで、一気に自然味あふれる風景になります。また、保湿性が高く、ほこりや雑音を抑える効果も。
シャクナゲ(Rhododendron)
春に咲く華やかな花木で、湿度のある土壌と半日陰を好む植物!
石組みの合間に配置すれば、山の中に咲く花のような趣が演出できます。また、和風・洋風どちらのロックガーデンにも合います。
ミヤコワスレ(Miyako-wasure)
多年草で、青紫や白の可憐な花を咲かせる日本の山野草!
湿気を含んだ半日陰の環境に適しており、ロックガーデンにさりげない彩りとやわらかさを加えてくれます。そして、丈夫で育てやすいのも魅力。
モミジ(Japanese Maple)
ロックガーデンの中心や背景に使うと効果的な落葉樹!
春の芽吹き、夏の涼やかな緑、秋の紅葉、冬の枝姿と、四季を通して表情が変わり、自然の時間を感じる庭になります。また、石と一緒に配置することで、より風情が増します。
あなたに合うのはどっち?|ライフスタイル別おすすめスタイル
ドライガーデンとロックガーデンは、それぞれに個性と魅力があります。そのため、あなたの暮らしや好みに合わせて、ぴったりのガーデンスタイルを見つけましょう。
忙しい・初心者の方には…
ドライガーデンがおすすめ
- 日々の水やりや草取りの手間が少なく、管理が非常にラクなので、ガーデニング初心者にも安心。
- 多肉植物や砂利を中心に構成されており、手をかけなくてもスタイリッシュな空間に仕上がるのが魅力です。
- 防草効果も高く、休日の手入れが不要になるケースも。
四季の移ろいを楽しみたい方には…
ロックガーデンがおすすめ
- 季節ごとに咲く山野草や落葉樹を取り入れることで、春の花・夏の緑・秋の紅葉・冬の静寂と、四季の変化を存分に楽しめます。
- モミジやミヤコワスレなど、日本の自然に近い景観を再現できるのもポイント。
- 庭で自然の変化を感じたい方にぴったりです。
メンテナンスは最小限にしたい方には…
ドライガーデンがおすすめ
- サボテンやアガベなど、乾燥に強い植物ばかりを使用するため、水やりは週1回以下でOK。
- 雑草対策としても効果的な砂利敷きで、草むしりの手間がほぼ不要。
- 忙しい日々の中でも、自然を身近に感じながら負担なく維持できるのが大きなメリット。
自然や山の風景が好きな方には…
ロックガーデンがおすすめ
- 石や岩を使って、山の斜面や沢沿いの風景を再現できるスタイル。
- シダやコケなど、自然の中にいるような落ち着いた雰囲気が魅力です。
- ただの庭ではなく、「自然を切り取ったような風景」を求める方にぴったり。
あなたはどちらのタイプ?
まとめ:【ドライガーデンとロックガーデンの違いは?】初心者向けにわかりやすく解説
いかがでしたか?
ドライガーデンとロックガーデンは、
それぞれのライフスタイルや好みに合わせて選べる素敵な庭づくりのスタイルです。
そして、手軽に始められるドライガーデンも、四季を楽しめるロックガーデンも、それぞれの魅力を活かして、理想の空間を手に入れてみてはいかがでしょうか?
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