芝生を長期間ほったらかしにしてしまうと、見た目が悪くなるだけでなく、病害虫や雑草の被害が拡大し、最悪の場合は全面張り替えが必要になることもあります。
この記事では、芝生を放置すると起きる代表的なトラブルと、初心者でもできる簡単なメンテナンス方法を解説していきます。

初心者でもできる対策を紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
芝生をほったらかしにすると何が起こる?
芝生は「植えて終わり」ではなく、季節ごとの管理が必要な生きた植物です。
しかし、忙しさや面倒さからつい放置してしまうと、見た目の悪化だけでなく、芝生全体の健康にも深刻な影響が及びます。
では、具体的にどんなことが起こるのでしょうか?
1. 美観の低下:「きれいな庭」が一気に台無しに
芝が伸び放題になると、均一で美しかった緑のカーペットが一変。草丈がバラバラになり、ところどころに枯れ色が混じった“パッチワーク”状態になります。
そして、風に揺れるのは爽やかな芝ではなく、荒れた雑草や色あせた葉…。せっかくの庭が「空き地のような印象」になり、隣家や来客からの印象も大きく損なわれます。
2. 雑草の繁殖:放置は「雑草天国」への招待状
芝生の管理を怠ると、すぐに雑草が侵入してきます。とくに、ドクダミやオオバコ、スギナなど根が強く繁殖力の高い雑草は、一度入り込むと抜いても抜いても再生します。
そして、雑草は芝生が吸収すべき栄養や水分を奪い、芝の生育を妨げるだけでなく、見た目もさらに悪化させてしまいます。
3. 病害虫の発生:見えない脅威が芝をむしばむ
管理されていない芝生は、病害虫の温床になります。
例えば、ジメジメした環境ではキノコが生え、アブラムシやヨトウムシといった害虫が繁殖します。こうした害虫は芝の根や葉を食い荒らし、部分的な枯れや芝全体の衰退を引き起こします。
そして、最悪の場合、一面の芝がごっそり茶色く変色してしまうこともあります。
4. 黄ばみや病気の蔓延:回復不能になる前に
芝は密集しすぎると通気性が悪くなり、蒸れによって葉が黄ばみます。
また、水やり不足や排水不良が重なると、カビや菌が繁殖し、葉枯病やダラースポット病などの芝専用の病気が広がります。そして、これらは初期なら対処できますが、長期間放置すると根までダメージが及び、張り替えが必要になることもあります。
芝生を健康に保つための基本ケア
芝生を青々と美しく保つためには、日々のちょっとしたケアが欠かせません。なぜなら、放置してしまうと病気や雑草が広がり、見た目だけでなく芝生そのものの生命力も低下してしまうからです。
ここでは、初心者でも実践できる「芝刈り」「水やり」「肥料・除草」の基本ケアを詳しく解説し、四季を通じて健康な芝生を育てるためのポイントをご紹介していきます。
1. 定期的な芝刈りで美観と健康を守る
芝生は見た目の美しさだけでなく、根の健康を保つためにも定期的な芝刈りが欠かせません。
なぜなら、芝が伸びすぎると、日光や空気が地表まで届きにくくなり、根が酸素不足に…そして、これが病気や害虫被害の原因になります。
- 理想の刈高は2〜3cm程度。
- 短すぎると葉が弱り、逆に長すぎると通気性が悪化します。
- 刈るときは一度に刈り込みすぎず、全体を均等に整えるのがポイントです。
とくに、夏場は芝の成長が早いので、週1回程度の芝刈りを心がけると美しい状態をキープすることができます。
2. 水やりのルーチン化で根をしっかり育てる
芝生は「こまめに少しずつ」よりも、「間隔を空けてたっぷり」の水やりが効果的です。なぜなら、表面だけが湿る浅い水やりだと、根が地表近くにしか伸びず、乾燥や高温に弱くなってしまうからです。
- おすすめの水やりタイミングは、朝または夕方の涼しい時間帯。
- 蒸発が少なく、効率的に水分が根まで届きます。
- 週1〜2回、土の深さ10cmほどまでしっかり湿る量を与えるのが理想です。
また、忙しい方は自動散水システムを導入すると管理がぐっと楽になり、旅行中でも芝の健康を保てます。
3. 肥料と除草剤で栄養と環境を整える
芝生を美しく保つには、栄養補給も欠かせません。とくに、春と秋は生育期のため、芝生専用肥料で根を強化しましょう。
そのため…
- 窒素
- リン酸
- カリウム
のバランスが取れた肥料を選び、説明書に沿って適量を散布しましょう。
また、雑草の侵入は芝生の大敵。必要に応じて選択性除草剤(芝を傷めず雑草だけ枯らすタイプ)を使用し、早めに対処することが重要です。
このように、「芝刈り」「水やり」「栄養補給」の3つをバランスよく行えば、芝生は1年を通して青々と美しく保つことができます。
放置してしまった芝生のリカバリー方法
芝生をしばらく放置してしまっても、諦める必要はありません。なぜなら、適切なステップを踏めば、再び青々とした美しい芝を取り戻すことがでるからです。
ここでは、初心者でも実践できる回復手順を詳しくご紹介していきます。
1. 芝刈りで伸びすぎた部分を整える
長く伸びた芝は、葉先から黄ばんで弱っています。
しかし、いきなり短く刈ると根や株に大きな負担がかかるため、1回目は半分ほどの高さまで、数日後にさらに整える“段階的カット”がおすすめです。
こうすることで芝がストレスなく光合成でき、再生力を保ちながら見た目も整います。
2. 雑草を抜き、除草剤で再発防止
雑草は芝よりも成長が早く、放置するとあっという間に勢力を拡大します。そのため、手で抜ける雑草は根元からしっかり引き抜き、根が深いものは雑草専用のスコップやフォークを使いましょう。
その後、芝生用の選択性除草剤を散布すれば、芝は傷めず雑草だけを抑制できます。また、雨の前後は避けて、晴れた日に行うのが効果的です。
3. 肥料と水やりで回復を促す
刈り込みや雑草除去でダメージを受けた芝は、十分な栄養と水分が必要です。そのため、肥料はチッ素(N)多めの芝専用肥料を選び、説明書どおりに施しましょう。
また、水やりは早朝か夕方の涼しい時間帯に行い、土の奥までしっかり浸透させるのがポイント。そして、この時期にしっかりケアすることで、新芽が勢いよく伸び、緑が蘇ります。
4. 必要に応じて部分的な張り替えを検討
一部が完全に枯れてしまった場合は、その部分を剥がして新しい芝を張り替えます。そのため、張り替え前には、古い根や雑草を取り除き、土をほぐして肥料を混ぜ込むと定着率が向上します。
また、新しい芝と既存の芝をしっかりなじませるため、張り替え後は1〜2週間ほどこまめに水やりしましょう。
5. 初期段階での対応が肝心
芝生のトラブルは、早く気付けば早く直せるのが鉄則です。そのため、黄ばみや雑草の繁殖など、異変を感じたらすぐに対策を始めましょう。
小さなトラブルのうちに手を打てば、大掛かりな修復作業や全面張り替えを避けられます。
まとめ:芝生を長く美しく保つために
いかがでしたか?
芝生のほったらかしは、庭の美観を損なうだけでなく、復旧に時間と費用がかかります。
そのため、定期的な芝刈り、水やり、肥料の投入、雑草・害虫対策を習慣化することで、初心者でも健康な芝生を維持できます。
今日からでも始められる簡単なケアで、青々とした芝生を長く楽しみましょう。
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