ガーデニング初心者の皆さん、庭木選びで「落葉樹」と「常緑樹」のどちらを選ぶか迷ったことはありませんか?
両方とも、庭に大きなメリットをもたらしてくれます。
しかし、季節の変化を楽しみたいと思うなら、「落葉樹」を選ぶことがおすすめです。
そこで今回は、落葉樹の選択がもたらす豊かな四季の美しさと、その際に考慮すべき点を詳しくご紹介していきます。

シンボルツリーなどを選ぶときに「常緑樹」と「落葉樹」で迷ってしまうことがあると思います。ぜひ参考にしてください。
落葉樹の特徴とは?
落葉樹は、冬になると葉を落とし、春に新しい葉を芽吹かせる木です。
この独特のサイクルが、四季の変化を鮮やかに演出し、自然のアートとも言える美しさを庭にもたらします。
では、この落葉樹が私たちの庭にどのようなメリットとデメリットをもたらすのでしょうか。
ひとつずつみていきましょう。
落葉樹のメリット
- 四季折々の美しさ
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春には新緑が庭を明るくし、夏は木陰で涼を提供してくれます。
そして、秋には紅葉が庭を彩り、冬は枝のシルエットが静寂な美しさを演出します。
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- 庭の華やかさ
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落葉樹の葉は、形や色のバリエーションが豊富です。
また、春の芽吹きから秋の紅葉まで、季節ごとに異なる表情を楽しむことができます。
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- 日差しの調整
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夏は濃い葉が日差しを遮り、涼しい環境を作り出します。
また、冬は葉がないため、日差しが直接地面に届き、暖かさを感じることができます。
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- 土壌の健康促進
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落ち葉は自然の肥料となり、腐葉土として土壌の保水性や栄養を向上させます。
これにより、他の植物も健康に育ちます。
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- 虫や病害虫対策
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夏の濃い葉が日差しを遮ることで、庭が過度に暑くなるのを防ぎ、虫や病害虫の繁殖を抑える効果があります。
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落葉樹のデメリット
- 掃除の手間
- 季節による景観の変化
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夏の緑豊かな景観から秋には一変し、冬は枝が目立つようになります。
これは四季の移ろいを感じる魅力の一つですが、一年を通して同じ景観を望む方には合わないかもしれません。
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- 虫や病害虫のリスク
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落葉樹は一部、虫や病害虫の被害を受けやすいことがあります。
しかし、定期的な樹木の健康チェックや適切なケアでリスクを減らすことが可能です。
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剪定時期やポイント
落葉樹の剪定は冬に行うことが一般的であり、その理由にはいくつかの重要なポイントがあります。
また、冬に剪定をすることで、樹木の健康を保ちながら、より美しい形に整えることが可能です。
なぜ冬に剪定するのか?
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休眠期であるため樹木への負担が少ない・・・
落葉樹は冬になると休眠期に入ります。
この期間、樹木はエネルギーを消費して成長することがなく、代謝活動も低下しています。
そのため、剪定によるダメージを最小限に抑えられます。
また、冬に剪定することで、樹木は春にエネルギーを新しい成長に集中させることができ、健やかに芽吹く準備が整います。 -
剪定後の病害虫のリスクが低減する・・・
夏場に剪定すると、切り口から樹液が流れ出て病原菌や害虫が入り込むリスクが高まります。しかし、冬はそれらの活動が鈍くなるため、剪定後の感染リスクが減少します。 -
樹木の構造が見やすい・・・
冬は葉が落ちているため、枝ぶりが明確に見えます。
これにより、不要な枝や交差している枝、内向きに伸びている枝を見つけやすく、バランスの良い剪定が行いやすいです。
剪定の具体的な方法と注意点
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不要な枝を剪定する・・・
主に病気や枯れている枝、風通しを悪くする密集した枝を剪定します。
これにより、日光や風が内部に入りやすくなり、樹木の健康が保たれます。 -
交差した枝や内向きに伸びている枝を取り除く・・・
交差した枝や内向きの枝は他の枝とぶつかりやすく、傷つきやすい部分です。
こうした枝を剪定することで、傷口から病原菌が侵入するリスクを減らします。 -
剪定ばさみの清掃と消毒・・・
剪定をする際は、使用する道具が清潔であることが重要です。病気の感染を防ぐため、剪定ばさみやのこぎりは使用前後に消毒を行いましょう。 -
大きな枝の切断・・・
大きな枝を切る際は、まず下から少し切り、次に上から切る「三段切り」の方法を使うと、枝が裂けるのを防ぐことができます。
植え替えや植栽のタイミング
落葉樹を植えるタイミングは、樹木の根付きを確実にするために非常に重要です。
そして、最適な植栽の時期は、秋から冬にかけての涼しい時期です。
なぜ秋がベストシーズンなのか?
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根の成長に適した気温・・・
秋は地上部が休眠に入り始める時期でありながら、根の活動は続いています。
また、気温が涼しくなり、地面の温度が安定することで、根の発育が促進されます。
これにより、春に向けてしっかりと根を張り、安定した成長が期待できます。 -
ストレスが少ない環境・・・
夏に植栽を行うと、乾燥や高温により樹木がストレスを感じやすくなります。
一方、秋は湿度や気温が適度で、成長に必要な水分がしっかりと確保されやすいため、根付く際のストレスが少なく済みます。
植栽の具体的な方法とポイント
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植える場所の選定・・・
落葉樹を植える際は、成長後のサイズを考慮して適切な場所を選びます。
そして、日当たりが良く、風通しが良い場所が理想です。
また、周囲に建物や他の木がある場合は、根が広がるスペースも考慮する必要があります。 -
植え穴の掘り方・・・
根がしっかりと伸びるように、植え穴は根鉢の2倍の幅で掘りましょう。
また、深さは根鉢と同じか少し浅い程度にすることが大切です。深すぎると根が酸素不足に陥ることがあります。 -
肥料や土壌改良・・・
植栽する際に、腐葉土や堆肥を混ぜ込むことで土壌の保水性と通気性が向上します。
また、肥料は根が根付く前に与えすぎないようにし、春に新芽が出る頃に追肥を行うのが理想です。 -
植えた後の水やり・・・
植栽後の数週間は、根付きを促すために定期的にたっぷりと水を与えます。
とくに、乾燥しがちな初冬や風の強い日には注意が必要です。 -
支柱でサポート・・・
新しく植えた樹木は、強風や地盤の緩みで倒れやすいので、支柱を使ってしっかりと固定しましょう。
そして、支柱は柔らかい布や専用のテープを使って樹木に傷をつけないように固定します。
まとめ:【ガーデニング初心者向け】落葉樹を植えるメリットとデメリット
いかがでしたか?
落葉樹は、四季折々の自然の美しさを庭にもたらし、多くのメリットを享受できる一方で、いくつかの注意点もあります。
これらのポイントを踏まえ、ご自身の庭に最適な木を選ぶ際の参考にしてください。
そして、落葉樹の持つ無限の魅力を、ぜひご自宅の庭で体感してみてはいかがでしょうか。
ガーデニングは、自然との対話です。落葉樹を通じて、四季の変化を身近に感じ、豊かな生活をお楽しみください。
また、庭の手入れや季節の変化を通じて、日々の暮らしに癒しと喜びを見出していただければ幸いです。
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