和モダンの庭は、日本の伝統的な美と現代的な要素を融合させた洗練された庭スタイルです。
そして、その魅力を最大限に引き出すためには、芝生の存在が欠かせません。
なぜなら、緑の絨毯のように広がる芝生は、庭全体の調和を生み出し、自然の落ち着きと美しさを際立たせてくれるからです。
この記事では、和モダンの庭に最適な芝生の種類、設置方法、手入れのポイント、そして美しく演出するためのデザインアイデアを詳しく解説していきます。

自然の美しさと現代的なデザインが融合した庭を作り上げるヒントをお届けします。ぜひ、参考にしてください。
和モダンの庭とは?特徴と魅力を再確認
和モダンの庭とは、日本の伝統美を大切にしながらも、現代のライフスタイルやデザイン感覚に調和させた、今注目のガーデンスタイルです。
そして、「和」と「モダン」という異なる要素をバランスよく融合させることで、落ち着きと洗練を兼ね備えた空間を演出できます。
和モダンの庭に見られる主な特徴
自然素材の活用
- 石や木、竹、砂利といった自然素材を使い、季節の移ろいを感じられる風情ある空間を作り出します。
ミニマルな構成と洗練されたシンメトリー
- 余計な装飾を避け、シンプルかつ整然とした構成で、静寂や余白の美しさを引き立てます。
静けさと調和を重んじたデザイン
- 小川のせせらぎや苔庭、控えめな植栽など、自然と共鳴するような穏やかな空気感が魅力です。
芝生が与える「柔らかさと統一感」
和モダンの庭に芝生を取り入れると、硬質な石材や砂利とのコントラストが生まれ、全体にやさしい雰囲気が加わります。
また、芝の緑が建物や外構との一体感を演出し、四季折々の表情を豊かに見せてくれる点も大きな魅力です。
芝生が和モダンの庭で果たす重要な役割とは?
和モダンの庭において、芝生は単なる「緑の床」ではなく、空間全体のバランスと心地よさを生み出す大切な要素です。
そのため、無機質になりがちな石や木との組み合わせにより、芝生の存在は庭に温かみと動きを与えてくれます。
1. 柔らかな緑が生む美しいコントラスト
芝生のなめらかな質感と鮮やかな緑は、敷石や飛び石、木材、砂利などの硬質な素材と絶妙な対比を生み出します。
これにより、庭全体がより立体的に、そして調和のとれた印象になります。
2. 視線を落ち着かせ、空間に広がりを演出
芝生は地面を覆うことで、視線を自然に下へと導き、庭全体を穏やかに見せる効果があります。
とくに、小さな庭や限られたスペースでも、芝を敷くことで奥行きと開放感が生まれ、空間が広く感じられます。
3. くつろぎやすく、家族にやさしい空間づくり
芝生は柔らかく、素足でも心地よく歩けるため、お子さまやペットにとっても安心・安全な遊び場になります。
これにより、庭が「見る場所」から「過ごす場所」へと変わり、暮らしの質を高めてくれます。
4. 芝生の種類とメンテナンスが印象を左右する
使用する芝の種類(高麗芝・野芝・西洋芝など)や、手入れの状態によって庭の雰囲気は大きく変わります。そして、きれいに管理された芝は、和モダンの落ち着いた美しさをさらに際立たせる重要なポイントです。
このように、芝生は、デザイン面でも実用面でも和モダンの庭を支える縁の下の力持ちのような存在です。そして、適切な選び方や管理を意識することで、より魅力的な庭づくりが実現します。
和モダン庭に合う芝生の種類とその選び方
和モダンの庭に芝生を取り入れる際は、
デザイン性だけでなく、芝の種類による風合いや管理のしやすさも重要なポイントになります。
ここでは、和の雰囲気に調和しやすく、なおかつ実用性も高い芝生の代表例をご紹介していきます。
高麗芝(こうらいしば):定番の和風ガーデン向け芝生
高麗芝は、日本の住宅庭園で最も多く使われている定番の芝生です。そして、細やかな葉と密な生育で、上品で整った見た目に仕上がります。
- 暑さ・寒さに強く、日本の四季に適応
- 刈り込み回数が少なめで管理しやすい
- 石材や木材ともよくなじむナチュラルな質感
👉和モダンの落ち着いた庭づくりに、安心して取り入れられる万能タイプです。
TM9(ティーエムナイン):手間を減らしたい人に最適な省管理型芝
TM9は、トヨタ自動車が開発した高麗芝を改良した品種で、見た目の美しさとメンテナンス性の高さを両立しています。
- 草丈が低く、芝刈りの回数を従来の半分以下に
- 葉が細く美しく、見栄えが非常に良い
- 高耐久性で、踏み圧にも比較的強い
👉忙しい方や、管理の手間を抑えつつ上質な和モダンガーデンを楽しみたい方にぴったりです。
西洋芝(せいようしば):美観を重視したスタイリッシュな芝生
西洋芝は、深みのあるグリーンと繊細な葉が魅力の芝。高級感を演出したい方や、デザイン性の高い庭を目指す方に人気です。
- 発色の良い濃緑色で、モダン素材との相性抜群
- 触り心地もふんわりとして快適
- ただし、水やりや肥料管理がやや難しいため上級者向け
👉スタイリッシュな和モダン外構と組み合わせて、印象的な空間演出をしたい方におすすめです。
芝選びのポイントは「理想の庭の雰囲気」と「維持のしやすさ」
このように、高麗芝はバランス重視、TM9は手間を減らしたい方向け、西洋芝はデザイン性重視と、それぞれにメリットがあります。
そのため、あなたのライフスタイルや庭の使い方に合わせて、最適な芝生を選ぶことが美しい和モダン庭づくりの第一歩です。
芝生の設置方法と日常メンテナンスの基本
芝生を美しく育てるためには、「最初の準備」と「日々のケア」がとても重要です。ここでは、和モダンの庭にふさわしい芝生を設置するための手順と、育て方のコツをご紹介していきます。
1. 設置前の準備:芝生の育ちやすい土台を作る
芝生を張る前の地面の準備が、後々の育ちやすさや美しさに直結します。
- 雑草や石をしっかり除去し、表面を平らに整地します
- スコップやロータリー耕運機などで土を耕し、根が伸びやすい環境を整えましょう
- 土壌のpH(弱酸性〜中性が理想)や排水性もチェック。必要に応じて堆肥や川砂を混ぜて改良します
👉このひと手間が、元気な芝生を育てる鍵になります。
2. 芝生の設置方法:マット芝を正しく敷いて、しっかり根付かせよう
和モダンの庭で主に使われる日本芝(高麗芝・TM9)は、「マット芝(切り芝)」として販売されているのが一般的です。
そのため、1枚ずつ敷き詰めていくことで、自然で整った仕上がりになります。
芝の敷設手順とポイント
- 芝生どうしのすき間ができないように、ぴったりと並べて敷く
- 目地(すき間)には目土(めつち)を入れてならし、乾燥を防ぎます
- 敷いた直後にたっぷりと水やりし、根の活着を促します
- 1〜2週間は踏まないように注意し、しっかりと根が張るのを待ちます
👉広範囲に素早く緑化したい場合は、あらかじめロール状に整備された芝を使用するケースもありますが、住宅庭園ではマット芝が主流です。
3. 芝生の日常メンテナンス:美しさを保つ3つの基本
芝生は植えたあとも、丁寧な手入れが欠かせません。そのため、以下の3つを意識することで、青々とした状態を維持できます。
水やり
- 早朝または夕方にたっぷりと与えるのが基本
- 特に夏場は乾燥を防ぐため、朝と夕の2回が理想
肥料
- 春〜秋の成長期に月1〜2回を目安に施肥(緩効性肥料や芝専用肥料が便利)
- 冬場は芝が休眠するため、施肥は控えましょう
刈り込み
-
芝生の種類や季節によって刈る高さや頻度を調整
-
高麗芝・TM9:2〜3週間に1回、3〜4cmでカット
-
西洋芝:1〜2週間に1回、やや短めに
-
-
刈りすぎは芝を弱らせる原因になるので注意が必要です
ワンポイントアドバイス
芝生を美しく保つには、「こまめに観察すること」が大切です。そして、色の変化や成長の様子に気づくことで、水不足・病気・害虫などのサインを早めにキャッチできます。
このように、芝生は、正しい知識とちょっとした工夫で、ぐっと美しく育てることができます。そして、和モダンの庭に緑の癒しを添えるためにも、丁寧な設置とケアを心がけてみてください。
和モダンの庭を引き立てるデザインアイデア
芝生は和モダンの庭に自然のやわらかさを与えながら、他の素材や演出と組み合わせることで、空間の魅力を何倍にも引き上げてくれます。
ここでは、芝生を活かしたデザインアイデアを3つご紹介していきます。
芝生 × 石庭:「静」と「動」が響き合うコントラスト
芝の生き生きとした緑と、石や砂利の無機質で落ち着いた質感。この異なる要素の融合こそが、和モダンらしさを際立たせます。
- 飛び石や延段(のべだん)を芝生に配置することで、歩きやすさと視覚的リズムを両立
- 石の形や配置によって、「間」や「余白」の美しさを表現
- グレーや白系の自然石を使えば、芝の緑がより鮮やかに引き立ちます
👉モダンさと伝統がバランスよく調和した、洗練された空間演出が可能です。
水の演出を加える:静寂と動きが交差する庭へ
芝生の柔らかさに、水の流れや反射を加えることで、より奥行きと情緒のある空間が生まれます。
- つくばい(蹲)や小さな池、細流(しりゅう)を配置すれば、視覚・聴覚の両面で癒しを提供
- 水面に映る芝や空の色が、一瞬一瞬で表情を変える演出に
- 石や苔と水を組み合わせることで、日本庭園的な落ち着きと現代の洗練が融合
👉水の要素は、芝の静けさを際立たせ、心が和む空間作りに効果的です。
照明で夜の美しさを演出:芝生を包み込むやわらかな光
昼間だけでなく、夜の庭も楽しめるのが和モダンガーデンの魅力。そこで、芝生や樹木を照らす照明が、幻想的な雰囲気を生み出してくれます。
- 低めの庭灯(あんどん灯)やスポットライトを芝に向けて配置するのがポイント
- 芝生の凹凸や石の影が陰影となって幻想的な景観に
- 暖色系LED照明を選べば、省エネかつ落ち着いた雰囲気に仕上がります
- 玄関アプローチやウッドデッキとの境界に照明を置くと、安全性とデザイン性を両立
👉夜でも庭の美しさを楽しめる、大人のくつろぎ空間が完成します。
このように、芝生は、石・水・光といった素材や演出と組み合わせることで、静かで奥深い「和」の趣をさらに引き出すことができます。
そして、あなたの理想の和モダン庭づくりに、ぜひこれらのアイデアを取り入れてみてください。
芝生の季節ごとの手入れポイント:美しい緑を保つためにやるべきこと
芝生を一年中美しく保つためには、季節に応じた適切な管理が欠かせません。
なぜなら、それぞれの時期に応じた手入れを行うことで、健康で見た目にも美しい芝生を維持することができるからです。
そのため、以下では、春・夏・秋・冬それぞれのメンテナンスポイントを詳しくご紹介していきます。
春:目覚めの季節にスタートダッシュを
冬を越えて休眠から目覚めた芝生が、再び青々と育ち始める春。そのため、この時期の手入れが一年の芝生の状態を左右します。
- エアレーション(穴あけ)で地中の通気性を改善し、根の発育を促進
- 目土入れで凹凸を補正し、芝の密度を高めます
- 成長を後押しするために、窒素分を含む春用肥料を施肥
- 雑草も芽吹く時期なので、早めに手で取り除く習慣をつけましょう
👉春のひと手間が、夏の青々とした芝へとつながります。
夏:暑さと乾燥に負けない芝に育てよう
芝生が最も元気に育つ一方、高温・乾燥・病害虫のリスクも高まる夏。そのため、しっかりケアして、トラブルを防ぎましょう。
- 水やりは早朝または夕方にたっぷり。日中は蒸れや根焼けの原因に
- 特に高麗芝・TM9は乾燥にやや弱いため、土の表面が乾いたら水を与える習慣を
- 成長が早い季節なので、週1回〜10日に1回を目安に芝刈りを行う
- 雑草が増える時期なので、定期的な除草も忘れずに
- 芝生用の殺菌剤や防虫剤の散布で、病害虫から守ることも検討を
👉適切な水と刈り込みが、夏の芝生の美しさを決めます。
秋:冬越しに向けた仕上げのシーズン
気温が下がり、芝生の成長が徐々に鈍くなる時期。冬の休眠期に備えて、最後の手入れをしっかりと。
- 最終の芝刈りで整え、落ち葉はこまめに取り除いて通気性をキープ
- 根の栄養を蓄えるため、カリ分の多い肥料を与えて耐寒性アップ
- 雑草の根も深く張る季節なので、根こそぎ除去するのが効果的
- 雨が増える時期でもあるため、排水状況のチェックも忘れずに
👉秋の手入れは、春の再生力を高める「準備期間」として非常に重要です。
冬:静かに見守る休眠期
冬は芝が成長を止め、表面が茶色く枯れたように見える「休眠期」に入ります。そのため、見た目は寂しくなりますが、根はしっかり生きています。
- 基本的に水やり・肥料・芝刈りは不要
- 積雪や霜が心配な地域では、不織布や寒冷紗などで保護すると安心
- 芝を踏み固めると春の生育に悪影響が出るため、できるだけ立ち入らないようにしましょう
- 来春に備えて、道具のメンテナンスや肥料の準備をしておくのもおすすめ
👉冬は「手をかけないこと」が、春の元気な芽吹きにつながります。
このように、季節に合った手入れを行うことで、芝生はしっかりと応えてくれます。
そして、忙しい日々の中でも、自然と向き合う時間を持つことで、庭づくりがもっと楽しく、豊かなものになるはずです。
まとめ:芝生で完成する和モダンな庭の極意
いかがでしたか?
芝生は、和モダンな庭の「静」と「動」をつなぐ大切な要素です。
そのため、高麗芝やTM9など日本に適した品種を選び、正しい設置・手入れを行うことで、四季を通して美しい庭を維持することができます。
さらに、石・水・光といったデザイン要素を組み合わせることで、見た目にも機能的にも満足のいく和モダンガーデンが実現します。
そして、芝刈りや草刈りをプロに任せたい方は、【草刈り110番】がおすすめです!
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