「芝庭を作りたいけど、芝刈りや肥料の管理が大変そう…」と感じていませんか?
そんな方に人気なのが省管理型の高麗芝「TM9」です。なぜなら、草丈が伸びにくく芝刈りは年1〜2回程度、肥料も少なめで維持可能だからです。
この記事では、TM9の特徴・メリットデメリット・張り方・手入れ方法を初心者向けにステップごとで解説していきます。

少ない手間で、綺麗な芝生を手に入れることができるのは、とても素晴らしいことです。ぜひ、参考にしてください。
TM9とは?省管理型の高麗芝の基本
(出典:楽天)
芝生を育てたいけれど「芝刈りや手入れが大変そう…」と感じていませんか?
そんな方に注目されているのが、トヨタ自動車が開発した省管理型の高麗芝「TM9」です。とくに、草丈が伸びにくく、芝刈りは年1〜2回程度でOK。
また、肥料も少なめで濃い緑を保ち、さらに葉が細かく柔らかいので素足やペットにも快適です。
ここでは、TM9の特徴や魅力をわかりやすく解説していきます。
TM9の特徴と魅力
「TM9(ティーエムナイン)」は、トヨタ自動車が研究開発した改良型の高麗芝です。
とくに、従来の高麗芝に比べて草丈が低く、成長スピードもゆるやか。
そのため、芝刈りは年に1〜2回程度で済みます。これにより、日々の管理が大きく軽減されるため、忙しい方やガーデニング初心者でも安心して芝庭を楽しめるのが最大の特徴です。
さらに、肥料が少なくても鮮やかな濃い緑色を保ち、見た目もとても美しい芝生になります。そして、葉は細かくやわらかいため、素足で歩いてもチクチクしにくく、ペットや小さなお子さんにも快適な芝庭空間をつくれます。
なぜTM9が人気なのか?
- 省管理・・・芝刈り・施肥の手間が従来の高麗芝より少ない
- 景観性・・・色が濃く、均一で美しい芝庭に仕上がる
- 快適性・・・柔らかい葉質で裸足やペットにも優しい
- 信頼性・・・トヨタ自動車が環境・景観事業の一環として開発
このように、 TM9は「手間を減らしながら、美しい芝庭を長く維持したい人にぴったり」の高麗芝です。とくに、庭づくり初心者から、家族やペットと過ごす芝庭を楽しみたい方まで、多くの人におすすめできる品種といえるでしょう。
TM9のメリット・デメリット(在来高麗芝との違い)
芝生選びで迷うポイントのひとつが「在来の高麗芝にするか、それとも改良品種のTM9にするか」という点です。
また、どちらも同じ“高麗芝”ですが、手入れの手間や仕上がり、費用面で大きな違いがあります。
ここでは、TM9ならではのメリットと注意点を在来高麗芝と比較しながら解説していきます。あなたの庭に合うのはどちらか、判断の参考にしてください。
メリット
芝刈りの手間が大幅に減る
在来の高麗芝は春〜秋にかけて月2〜3回の芝刈りが必要ですが、TM9は生長が遅いため年1〜2回の刈り込みで十分。
これにより、休日の作業時間を大幅に節約でき、忙しい方や初心者でも無理なく続けられます。
肥料が少なくても美しい緑を維持
一般の高麗芝は定期的な施肥が欠かせませんが、TM9は少ない肥料で濃い緑色を保てる省エネ品種。とくに、肥料代や作業コストも抑えられるため、長期的にみると経済的です。
見た目と足触りが抜群
葉が細かく柔らかいため、在来品種よりもフカフカで高級感のある芝庭に仕上がります。また、小さな子どもやペットが走り回っても安心で、素足で歩いてもチクチクしない快適さがあります。
デメリット
初期コストが高め
TM9は生産量が限られているため、在来高麗芝に比べて購入価格が高いのがネック。
そのため、広い庭に一気に導入すると費用がかさむので、まずは一部エリアで試してから全体に広げるのもおすすめです。
出穂期(5〜6月)の刈り込みが必須
TM9は基本的に芝刈りが少なくて済みます。しかし、5〜6月に花穂(スパイクレット)が出る時期は必ず刈り込みが必要。
そして、放置すると景観が損なわれるだけでなく、芝の密度低下にもつながります。
踏圧にやや弱い
在来高麗芝と比べると、TM9は踏みつけにやや弱い性質があります。そのため、人やペットがよく通る場所は、飛び石や小径を設けることでダメージを分散させると安心です。
TM9を張る前に準備すること
芝生は張ってしまえば終わり…と思われがちですが、実は植え付け前の準備が成功のカギを握っています。とくに、TM9は省管理で美しい芝庭が作れる一方で、日照や土壌条件を整えておかないと十分に根付かないことも…
ここでは、植え付けに最適な時期・環境チェックのポイント・準備しておきたい資材をまとめました。
これを押さえておくことで、張った後の生育がグンと安定します。
最適な時期を選ぶ
TM9を健やかに育てるには、植え付けのタイミングがとても重要です。
春(4〜6月)
- 成長期に入るため、根張りが良くスムーズに養生できます。
- 初心者に最もおすすめの季節です。
初秋(9月頃)
- 夏の暑さが落ち着き、再び根付きやすい時期。
- 冬越し前にしっかり活着させられます。
真夏・真冬は避ける
- 気温が極端に高い・低い時期は、根付き不良や乾燥リスクが高く失敗しやすいので注意しましょう。
環境チェックのポイント
植え付け前に、庭の環境がTM9に合っているか確認しましょう。
日照条件
- 直射日光が5〜6時間以上当たる場所が理想。
- 日陰が多いと密度が落ちやすくなります。
土壌の状態
- 排水性の良い砂質〜壌土がベスト。
- 水はけが悪い粘土質の場合は、川砂や軽石を混ぜて改良しておくと安心です。
踏圧対策
- TM9は柔らかい品種なので、人やペットが頻繁に通る場所では飛び石や小径を設置して負担を分散させましょう。
準備しておく資材
きれいに張り込み、長く美しい芝庭を維持するためには、資材の準備も大切です。
芝用客土(砂質寄り)+元肥
- 根の伸びを助け、植え付け後の生育をスムーズにします。
レーキ・転圧ローラー
- 土を平らに均し、凸凹をなくすことで仕上がりの見栄えと水はけが向上します。
目土(めつち)
- 芝の隙間を保護し、乾燥や雑草を防ぐ必須アイテム。
- 植え付け直後はしっかり入れておきましょう。
👉 「水やりが不安…」という方は、自動水やり器を導入すると手間を減らしつつ失敗を防げます。
TM9の張り方と初期養生(ステップ解説)
芝生を張るときに「どう敷けばいいの?」「植えた後はどう管理するの?」と迷う方は多いはず。
とくに、TM9は省管理型で初心者向けとはいえ、張り方と最初の養生期間のケアを間違えると根付きが悪くなり、美しい芝庭になりません。
ここでは、下地づくりから敷き方の選び方、張った直後の水やりや踏圧管理まで、3ステップでわかりやすく解説していきます。
ステップ1:下地づくりが成功のカギ
芝張りの成否は、植える前の下地づくりで8割決まるといっても過言ではありません。
- 土を深さ15cmほど耕し、石や古い根を丁寧に取り除きます。
- これを怠ると根が張れず、生育不良の原因に。
- 水はけが悪い土壌の場合は、川砂や軽石を混ぜて排水性を改善。
- 有機質が不足していれば腐葉土を加えると根張りが安定します。
- 最後に元肥を均一に混ぜ込み、レーキで平らに整地して転圧。
- 凹凸をなくしておくと仕上がりが美しくなります。
ステップ2:張り方を選ぶ(べた張り/目地張り)
TM9の張り方は大きく2種類。目的や予算に合わせて選びましょう。
べた張り
- 芝を隙間なく敷き詰める方法。
- 立ち上がりが早く、1〜2か月で青々とした芝庭が完成しますが、その分初期コストは高め。
目地張り
- 芝を市松模様に間隔を空けて敷く方法。
- 資材費を抑えられますが、芝が全面に広がるまで半年以上かかることも…
👉 「早く仕上げたいならべた張り/コストを抑えたいなら目地張り」が判断の目安です。
ステップ3:初期養生で根付きをサポート
張った直後の管理で、その後の生育が大きく変わります。
- 敷設直後にたっぷりと潅水し、芝と土を密着させましょう。
- 植え付けから2週間は、朝夕の1日2回たっぷり水やり。
- とくに、夏場は乾燥しやすいため注意が必要です。
- この期間は芝の根がまだ弱いため、踏み込みは控えるのが鉄則。
- どうしても歩く必要がある場合は板を敷いて分散荷重をかけると安心です。
- 2週間を過ぎたら根が徐々に定着してくるので、通常の管理(水やり・軽い施肥)へ切り替えていきます。
このように、初期養生をしっかり行うことで、TM9はその後のメンテナンスがグッと楽になります。とくに、「準備+最初の2週間」を丁寧に行うことが、美しい省管理芝庭を作る最大のコツです。
年間の基本管理:水やり・芝刈り・肥料
TM9は省管理型の芝生とはいえ、季節ごとに最低限のお手入れは必要です。とくに、水やり・芝刈り・施肥の3つは、芝生の美しさを左右する基本管理。
そのため、ポイントを押さえておけば、少ない手間でも青々とした芝庭をキープできます。
ここでは、年間を通じた管理の流れをわかりやすく解説していきます。
水やりの目安
TM9は在来の高麗芝に比べて乾燥に強いですが、季節ごとに水やりの仕方を変えることが美しい芝庭を保つポイントです。
定着期(植え付け後〜2週間程度)
- まだ根が浅いため、毎日朝夕の2回しっかり潅水。
- 乾燥は根付き不良の原因になるので要注意。
春・秋
- 気温が安定している時期は、週1回程度で十分。
- 雨が多い時期は自然の降水だけでOKです。
夏
- 高温で乾きやすいため、週2〜3回、朝にたっぷりと。
- 夕方の水やりは蒸れの原因になるので避けましょう。
冬
- 休眠期に入ると芝は成長を止めるため、基本的に水やり不要。
- 乾燥がひどい場合のみ軽く与える程度でOKです。
芝刈りの基本
TM9の大きなメリットは「芝刈り回数が圧倒的に少ない」こと。
- 年間の目安は1〜2回でOK。
- ただし例外は出穂期(5〜6月)。
- この時期は花穂が出るため、必ず一度刈り込みましょう。
- 放置すると景観が乱れ、芝の密度も低下します。
- 刈高は2〜3cm程度を維持。
- 刈りカスを残すと病気や害虫の原因になるため、必ず除去しましょう。
施肥の目安
少ない肥料でも緑を保てるTM9ですが、季節に合わせた施肥を行うとさらに美しく丈夫に育ちます。
春(3〜5月)
- 新芽の成長を助けるため、窒素肥料を少量与えましょう。
秋(9〜10月)
- 冬越しに備えて、カリ肥料で耐寒性を高めます。
夏・冬
- 肥料は控えめ、もしくは不要。
- 肥料の与えすぎは病気や徒長(ひょろ長く伸びる原因)になるので注意してください。
このように、TM9は手間が少ない芝生ですが、水やり・芝刈り・施肥の年3要素を季節ごとに調整することで、さらに美しい芝庭を長く楽しめます。
よくあるトラブルと対策
どんなに手間が少ないTM9でも、育てているうちに「黄ばみが出てきた」「芝がスカスカになった」「雑草が目立つ」といったトラブルは起こりがちです。
また、放置すると見た目が悪くなるだけでなく、芝全体の健康にも影響してしまいます。
ここでは、TM9に多い代表的なトラブルとその対策方法をわかりやすく解説していきます。
芝が黄ばむ
TM9は丈夫な芝ですが、環境や管理の偏りで黄ばみが出ることがあります。
主な原因
- 水不足・肥料不足・人やペットの踏みつけが集中
改善策
- 水やり頻度を見直し、特に夏場は乾燥させない
- 肥料が不足している場合は、春に窒素肥料・秋にカリ肥料を適量追加
- 通路としてよく歩く場所には飛び石や小径を設置して踏圧を分散
芝がスカスカになる
生え方がまばらになり、地面が見えてしまうのは土壌の固結(硬く締まっている状態)が多い原因です。
改善策
- 「エアレーション」で土に空気穴を開け、根が呼吸しやすい環境を作る
- その後に目土を薄く散布することで保湿と保護効果が得られ、徐々に密度が戻ります
雑草の侵入
TM9は密度が高くなれば雑草が生えにくい芝ですが、初期の養生が不十分だと隙間から雑草が入り込みます。
改善策
- 侵入した雑草は早めに手で抜く or 選択性除草剤で処理
- 外周部には防草シートや砂利を敷いて雑草の種子が入らないようブロック
- 芝の密度を上げるために、春秋の施肥やエアレーションを習慣化
👉 トラブルを防ぐには、日頃の小さなチェックと早めの対応がポイント。
まとめ:TM9で「ラクして美しい芝庭」を実現
いかがでしたか?
要点
- 省管理型のTM9なら、芝刈りや施肥の回数がぐっと減り、初心者でも扱いやすい
- 植え付けは春〜初秋がベストシーズン。事前の下地づくりと初期養生が成功の決め手
- 成長期の出穂期(5〜6月)は刈り込み必須。それ以外は年1〜2回でOK
- 芝の黄ばみ・スカスカ・雑草などのトラブルも、水・肥料・土壌の見直しで改善可能
今日からできる行動
- 庭の条件チェック
- スケジュールを決める
- 資材を準備
- 道具を検討
また、作業の手間を減らしたい方は、芝刈り・草刈りをプロに依頼するのも安心です。
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