海外の庭のように、濃い緑でふかふかの芝を一年中キープしたい…。
日本でも可能ですが、品種選びと夏越し(高温多湿対策)、そしてオーバーシードの考え方がカギです。そこで、この記事では西洋芝の基礎から年間管理まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

自分に適した芝生選びの参考にしてください。
西洋芝とは?:寒冷地型/暖地型の違い
西洋芝は大きく分けると「クールシーズン(寒冷地型)」と「ウォームシーズン(暖地型)」の2タイプがあります。
そして、それぞれ得意な季節や特徴が違うため、庭づくりの目的や地域の気候に合わせて選ぶことが大切です。
寒冷地型(クールシーズン)
生育のピーク
- 春と秋。
- 涼しい気候を好み、冬も比較的青々とした緑を保ちやすい。
弱点
- 日本の夏(高温多湿)が大きな壁。
- 通気性を確保したり、朝夕の潅水を徹底しないと「夏枯れ」を起こしやすい。
代表品種
- ケンタッキーブルーグラス・・・柔らかく鮮やかな緑色。欧米の庭園でも人気。
- トールフェスク・・・耐陰性があり、丈夫で管理しやすい。
- ペレニアルライグラス・・・発芽・生育が早く、オーバーシード(追い播き)に向く。
👉 一年中緑を楽しみたい方には寒冷地型が基本。ただし、日本の夏を乗り切るために「風通し・潅水・病害虫対策」が必須です。
暖地型(ウォームシーズン)
生育のピーク
- 夏。
- 高温に強く、踏まれてもすぐに回復するタフさが魅力。
弱点
- 冬になると休眠して黄変するため、冬も緑を求める方には不向き。
代表品種
- バミューダグラス・・・ゴルフ場やスポーツグラウンドに多用されるほど耐久性抜群。
- セントオーガスチングラス・・・広い葉で日陰にもある程度強い。
👉 「夏に強い芝を探している」「子どもやペットがよく遊ぶ庭にしたい」という方は暖地型が安心。また、冬の黄化は、人工芝との併用や着色剤でカバーする方法もあります。
ポイントまとめ
- 一年中緑が欲しい → 寒冷地型を選び、夏越し対策を徹底
- 夏の強さ・踏圧耐性を重視 → 暖地型を選び、冬は黄化を受け入れる
- オーバーシード(寒冷地型と暖地型を組み合わせる方法)を取り入れれば、「夏も冬も緑」の理想に近づけます。
このように、西洋芝は「どの季節を重視するか」「庭の使い方をどうしたいか」で選び方が変わります。そのため、単なる芝生ではなく、季節やライフスタイルに寄り添う庭づくりのカギになるのが芝の種類選びです。
代表品種の特徴と向き・不向き
西洋芝とひと口に言っても、品種ごとに「見た目の美しさ」「耐暑・耐寒性」「踏まれ強さ」などの特徴は大きく異なります。
そのため、庭づくりの目的や住んでいる地域の気候に合った芝を選ぶことが、長く快適に緑を楽しむための第一歩です。
ここでは代表的な品種を取り上げ、それぞれのメリットと注意点、どんな環境や使い方に向いているのかを詳しく見ていきましょう。
ケンタッキーブルーグラス(寒冷地型)
特徴
- 濃い青緑色で、芝の密度が高く、まるでカーペットのような美しい景観をつくる。
強み
- 耐寒性に優れ、雪国や寒冷地でも冬に緑を保ちやすい。
弱点
- 高温多湿の日本の夏が大きな壁。
- 蒸れや病害に弱く、管理が甘いと一気に衰退しやすい。
向き
- 北海道や東北などの涼冷地に最適。
- 関東以西で挑戦する場合は、遮熱ネット・朝夕潅水・薬剤予防など夏越し対策が必須。
👉 「とにかく見た目の美しさを重視したい人」におすすめ。
トールフェスク(寒冷地型)
特徴
- 葉幅がやや広めで、落ち着いた緑。
- 近年の改良品種は、耐踏圧性・耐陰性・耐旱性が強化されており、万能タイプ。
強み
- 寒さだけでなく暑さにもある程度強く、日本の気候でも比較的育てやすい。
- 家庭用芝生としての現実解。
弱点
- 細葉タイプと比べると、質感の柔らかさや高級感ではやや劣ることも。
向き
- 全国的に対応しやすく、初心者が初めて西洋芝を試すなら第一候補。
- 日陰がちの庭や、子ども・ペットのいる家庭にもおすすめ。
ペレニアルライグラス(寒冷地型)
特徴
- 発芽が非常に早く、まばらな場所をすぐに緑で覆える。
- 葉は光沢感があり、明るい雰囲気。
強み
- スピード発芽のため、オーバーシード(冬用に播く)や補修用として重宝。
弱点
- 夏の暑さに極めて弱く、単独での長期維持は難しい。
- 涼冷地以外では「毎年の更新」や「混播」が前提。
向き
- 北海道や高冷地での単独利用、または関東以西でのオーバーシード用。
👉 「とにかく早く緑を見たい」「補修を簡単にしたい」人にぴったり。
バミューダグラス(暖地型)
特徴
- 夏の高温に抜群に強く、踏まれても驚くほどの回復力を発揮。
- ゴルフ場・競技場でよく使われる。
強み
- 暑さと踏圧に最強クラス。
- 運動量の多い庭やドッグランにも安心。
弱点
- 冬は休眠して黄変するため、見た目が寂しくなる。
- 緑を維持したい場合はオーバーシードが必要。
向き
- 関東以西の暖地で、夏のタフさを最優先する家庭やスポーツターフに最適。
👉 「夏の猛暑に負けない芝を探している」「子どもやペットが走り回る庭にしたい」人におすすめ。
西洋芝と日本芝の違い(選び方の基準)
芝生といっても、「西洋芝」と「日本芝」では性質や見た目、手入れの手間が大きく変わります。そのため、庭をつくる目的やライフスタイルに合わせて選ぶことが、失敗しない芝選びのポイントです。
迷ったときの選び方の目安
一年中緑を楽しみたい人
西洋芝の寒冷地型。ただし、日本の夏を乗り切るために風通し・潅水・病害虫予防といった管理の工夫が欠かせません。
お手入れをなるべく楽にしたい人
日本芝(特に高麗芝や省管理品種のTM9)。なぜなら、刈り込みや施肥が少なめで、初心者にも扱いやすいからです。
夏の強さを最優先にしたい人
バミューダグラスなど西洋芝の暖地型。また、冬は黄変しますが、猛暑や踏圧に強く、スポーツや子どもの遊び場にぴったり。
種まき/芝張りの基本ステップ
芝生づくりは「種をまく」か「ロール芝を張る」かの2パターンがあります。
どちらも最初の下地づくりが成功の8割を決めるといわれるほど重要。なぜなら、ここを丁寧に行うことで、その後の育ち方が大きく変わるからです。
下地づくり(成功のカギ)
芝が根をしっかり張れる環境を整えることが第一歩です。
土壌pHの調整
芝は中性に近い土壌を好みます。目安は pH6.0〜7.0。そのため、酸性に傾いていれば苦土石灰を、逆にアルカリ性ならピートモスでバランスを整えましょう。
排水性の改善
水はけが悪い土は芝にとって大敵。そこで、川砂・軽石・腐葉土を混ぜることで通気性・排水性を高められます。
雑草・根っこの除去
放置すると芝と養分やスペースを奪い合うため、根までしっかり取り除くことが肝心。
整地と軽い転圧
地面を平らにならし、軽く転圧(ローラーや足踏み)して固めます。とくに、雨後に水たまりができないかを確認すると安心です。
👉 ここで手を抜くと後々「芝が育たない」「雑草だらけになる」と失敗につながるので、時間をかけて丁寧に行いましょう。
種まき(タネから育てる場合)
種まきは「自分の庭を一から育て上げたい」方におすすめ。なぜなら、発芽の瞬間から育つ喜びを味わうことができるからです。
適期
- 春(4〜6月)/秋(9〜11月)。
- 発芽適温は 15〜25℃。
- 気温が安定している時期がベストです。
手順
- 均一に種をまく
- 土を1〜2mm程度かぶせる(覆土は厚すぎ注意)
- 発芽までは毎日こまめに潅水(約1〜2週間)
コツ
- 発芽期は乾燥と鳥害が大敵。
- 不織布をかけて保護すれば成功率がぐっと上がります。
👉 手間はかかりますが、コストは抑えられ、広い面積でもチャレンジしやすい方法です。
芝張り(ロール芝を使う場合)
ロール芝は即効性が魅力。なぜなら、張ったその日から「芝生らしい庭」が完成するからです。
手順
- 凹凸をなくして整地
- 芝と芝の間に隙間ができないように敷き詰める
- 軽く転圧して地面に密着させる
- 上から薄く目土をかける
- 2週間ほどは朝夕の潅水を続ける
注意点
- 根が活着するまでは踏まないようにし、乾燥は厳禁。
- とくに、夏場は水切れに注意しましょう。
👉 初期コストは高めですが、仕上がりの速さと確実性で人気の方法です。
ポイントまとめ
- 種まき → コストを抑えて広範囲に挑戦したい人向け
- 芝張り → 手間を減らし、すぐに緑を楽しみたい人向け
- どちらも下地づくりの丁寧さが成功の決め手
夏越しのコツ(日本の夏を乗り切る)
西洋芝(特に寒冷地型)にとって、日本の高温多湿の夏は最大の試練です。なぜなら、放っておくと、一気に枯れ込んだり病気が広がってしまうことも少なくないからです。
そこで、夏を乗り切るためには以下のポイントを“セット”で実践することが重要です。
1. 朝の深水で蒸れを防ぐ
- 水やりは朝にたっぷりが基本。
- 日中に水を与えると蒸発が早く、地温を上げて逆効果になることも。
- 真夏日が続く時は、夕方に軽く補水して乾燥を防ぎます。
👉 「根までしっかり潤す」ことがポイントで、表面だけ濡らす浅い水やりはNGです。
2. 風通しを確保する
- 刈りカスを放置しないこと。
- 芝の間に残ると蒸れや病気の温床になります。
- 風通しをよくするために、目詰まりを防ぐ作業(エアレーション・サッチング)も効果的。
👉 湿気を嫌う芝にとって、通気性の確保は「夏バテ防止の特効薬」です。
3. 刈高は少し高めにする
- 夏場は5〜6cmの高さを維持。
- 短く刈りすぎると、直射日光で葉面温度が急上昇し、葉が焼けて枯れやすくなります。
👉 芝は「日傘の役割」を果たす葉が残ってこそ健康を保てるのです。
4. 過剰な施肥は逆効果
- 夏場は窒素肥料を与えすぎると、かえって病気を助長してしまいます。
- 施肥は控えめに、緩効性肥料を少量が基本。
👉 元気をつけようと肥料を多くまくのは逆効果。夏は「守りの管理」を意識しましょう。
5. 病害虫は早期発見・早期対処
代表的な病気・害虫
- ブラウンパッチ・・・斑点状に枯れる病気。高温多湿時に多発。
- ピシウム病・・・水はけの悪い場所で急速に広がる。
- コガネムシ幼虫・・・根を食害し、部分的に芝がはがれるように枯れる。
そのため、日々の観察で「色ムラ」「部分的な枯れ」が出たらすぐにチェックを。
👉 被害が広がる前の初期対応が芝を守る決め手です。
ポイントまとめ
- 夏越しは「水・風・刈高・肥料・病害虫対策」の5本柱が基本。
- 管理を少し怠るだけで芝は一気に弱るため、毎日の観察とこまめな対応が欠かせません。
- 「夏さえ乗り切れば秋にまた元気を取り戻す」ので、守りを徹底して秋の復活につなげましょう。
一年中緑に近づける「オーバーシード」
日本の暖地型芝(バミューダグラスやセントオーガスチングラスなど)は、夏には強さを発揮しますが、冬になると休眠して黄変してしまいます。
そして、これを補う方法がオーバーシード。
秋に寒冷地型芝(ライグラスなど)の種をまき、冬から春にかけて緑の景観を維持する技術です。プロのスポーツターフ管理でもよく用いられ、家庭の庭でも応用可能です。
オーバーシードのタイミングと流れ(温暖地の例)
秋(気温が下がり始めた頃)
既存の暖地型芝をやや低めに刈り込みます。
次に、スカリファイ(表面の刈りカスやサッチを薄く削る作業)を行い、種が土に接する面を増やして発芽しやすい環境をつくります。
播種(種まき)
ペレニアルライグラスなど寒冷地型芝を均一にまきます。
そして、発芽を助けるために、1〜2mm程度の薄い覆土を施しましょう。また、厚すぎると芽が出にくくなるので注意が必要です。
潅水(発芽〜定着期)
発芽するまでは毎日しっかり潅水。
とくに、朝の水やりが基本で、乾燥を避けるのが成功のカギです。また、発芽後も定着するまでは潅水を継続しましょう。
冬〜春
寒冷地型芝が主役となり、冬でも青々とした芝生が楽しめます。とくに、「冬に緑を保ちたい」「観賞用に美しい景観を維持したい」家庭や施設に効果的です。
春〜初夏
気温上昇とともに寒冷地型は徐々に衰え、ウォームシーズン芝(バミューダなど)が勢いを取り戻します。そのため、春の更新作業を適切に行うことで、自然にバトンタッチが進みます。
メリットと注意点
メリット
- 冬でも緑の景観を維持できる
- 芝生全体の観賞価値が高まる
- プロ仕様のスポーツターフ並みの仕上がり
注意点
- 種まき・潅水・刈り込みの手間が増える
- 春に種をまいた寒冷地型が弱ると、見た目がまだらになることも…
- 家庭では「庭全体」よりも「アプローチや鑑賞エリアのみ」といった部分的導入が現実的
このように、オーバーシードは「冬も芝生を緑に保ちたい」という方に最適な方法です。ただし、管理の手間が増える分、観賞用として割り切るエリアに部分導入するのがおすすめ。
そして、日本の四季に合わせて芝の主役を入れ替えるイメージで取り組めば、一年中美しい芝生を楽しむことができます。
年間メンテナンス表(季節ごとのやること)
芝生を長く美しく維持するには、「季節ごとにやるべきこと」を押さえるのが近道です。しかし、同じ芝でも、春と夏、秋と冬では管理のポイントが大きく異なります。
ここでは、一年を通じたメンテナンスの流れをまとめました。では、ひとつずつ見ていきましょう。
春(3〜5月):成長スタートの季節
立ち上げ施肥(窒素寄り)
- 冬を越えた芝を元気にするために、春の成長を後押しする窒素成分の多い肥料を与えます。
種まき/更新
- 寒冷地型なら春の種まきが適期。
- 弱った部分に追い播きして、密度を回復させましょう。
エアレーション(穴あけ)
- 冬に固まった土をほぐし、空気や水、肥料が根まで届きやすくします。
刈高調整
- 徐々に刈り込みを開始し、芝の芽吹きを均一に促しましょう。
👉 春は「再スタートの準備期間」。ここでしっかり管理することで夏に備えられます。
また、芝刈りはプロに任せることで、道具も、揃えることなく美しく仕上げてくれます。そして、プロに任せるなら、「草刈り110番」がおすすめです!
夏(6〜8月):最も厳しいシーズン
朝の深水
- 蒸れや病害を防ぐため、朝にしっかり水を与えます。
- 必要なら夕方に軽く補水。
風通し改善(刈りカス除去)
- サッチや刈りカスは放置せず、風通しを確保して病気を防ぎます。
病害虫モニタリング
- ブラウンパッチやピシウム病、コガネムシ幼虫などを早期発見できるよう、こまめに観察。
施肥は控えめ
- 窒素過多は病害を助長するため、夏場は肥料を控えるのが鉄則。
👉 夏は「守りの管理」。無理に成長を促すより、環境を整えて耐えさせる意識が大切です。
秋(9〜11月):再生と充実の季節
オーバーシード(必要に応じて)
- 冬も緑を楽しみたいなら、ライグラスなど寒冷地型芝を追い播き。
充実肥(カリ寄り)
- 根を強くし、冬越しに備えるためにカリ成分を多めに含む肥料を与えます。
エアレーション再実施
- 夏の踏圧や乾燥で硬くなった土を再びほぐし、秋の生育をサポートします。
👉 秋は「芝の体力を蓄える時期」。冬へのバトン渡しを意識した管理をしましょう。
冬(12〜2月):休眠期の過ごし方
寒冷地型芝
- 冬でも緑を保ちますが、成長は緩慢。
- 刈り込みは控えめにし、軽い掃除や通気確保程度の管理で十分。
暖地型芝
- 完全に休眠し黄変します。
- 無理に緑を求めず、落ち葉掃除や通気性確保で病害を予防。
👉 冬は「休ませる時期」。芝の体力を温存し、春の立ち上がりに備えるイメージで管理しましょう。
ポイントまとめ
- 春=立ち上げ、夏=守り、秋=充実、冬=休眠
- 季節ごとに管理の目的を変えることで、芝は無理なく健康を維持できます。
- 1年の流れを知っておくと、「今なにをすればいいか」に迷わず作業できるようになります。
よくあるトラブルQ&A
芝生づくりに挑戦すると、必ずといっていいほど直面するのが「思い通りに育たない」「急に枯れてしまった」といったトラブルです。
とくに、西洋芝は日本の気候に合わない部分もあり、夏の高温多湿や踏み圧、雑草との競合などで悩む方が多いでしょう。
そのため、ここでは家庭の庭でよく起こる代表的なトラブルをQ&A形式でまとめました。
原因と対策を知っておくことで、いざというときも慌てずに対応でき、芝生を長く美しく保つことができます。
Q1. 夏に一気に黄変/枯れが出る
A. 日本の夏は芝にとって「高温多湿ストレス」の連続です。とくに、寒冷地型は蒸れやすく、病気も発生しやすくなります。
対処法
- 朝にしっかり「深水」して根まで潤す
- 刈りカスを残さず片付け、風通しを良くする
- 刈高は5〜6cmを維持して、直射日光から葉を守る
- 夏の施肥は控えめに(窒素過多は病気の引き金に)
👉 夏場は「守りの管理」が大切。焦らず秋の回復を待つのもポイントです。
Q2. 一年中緑に近づけたい
A. 冬でも緑を楽しみたいなら、工夫が必要です。
寒冷地型ベース
- 通気・水やり・病害対策を徹底すれば、比較的長く緑を保てます。
暖地型ベース
- 秋に寒冷地型(ライグラスなど)を「オーバーシード」して冬を緑でカバー。
- 春になれば自然に暖地型が復活します。
👉 「夏と冬で主役を入れ替える」イメージで管理すると、一年中緑の庭に近づけます。
Q3. 家庭用で扱いやすい西洋芝は?
A. 初心者に人気なのはトールフェスク。なぜなら、暑さ・寒さに比較的強く、耐踏圧性や耐陰性もありバランスが良い品種だからです。
- 「発芽の速さ」を重視するならライグラス混播がおすすめ。種をまいてから短期間で緑が広がります。
- 涼しい地域(北海道や高冷地)なら、見た目が美しいケンタッキーブルーグラスも候補に。
👉 家庭用なら「耐久性×管理のしやすさ」でトールフェスクが一番現実的です。
Q4. 雑草が増える
A. 芝と雑草は「密度勝負」。しかし、隙間があると雑草が侵入しやすくなります。
- 基本対策・・・下地づくりを丁寧に、肥料・水やり・刈高管理で芝の密度を高める
- 初期段階・・・手取りで根から抜く
- ひどい場合・・・芝を傷めにくい「芝生用選択制除草剤」を検討
👉 芝が健康なら雑草に負けません。そのため、「芝を強く育てる」ことが最大の雑草対策です。
Q5. 踏み圧で禿げる
A. 同じ場所を繰り返し踏むと、芝はどうしても弱って剥げてしまいます。
補修法
- 剥げた部分に目土を入れ、追い播きで修復
予防法
- 飛び石や園路を設けて動線を分散させる
品種選び
- 子どもやペットがよく遊ぶ庭なら、耐踏圧性が高いトールフェスクやバミューダグラスを選ぶと安心
👉 「芝の上を歩かない」ことは難しいので、デザインで踏圧を逃がす工夫が現実的です。
ポイントまとめ
- 夏枯れ・雑草・踏圧は、誰もが直面しやすいトラブル
- 「原因を知り、芝の性質に合わせて対処する」ことが成功のカギ
- 品種選び+管理+庭のデザインの工夫で、家庭でもプロ並みの美しい芝を維持できます
まとめ
いかがでしたか?
芝生を一年中きれいに保つには…
- どの品種を選ぶか
- 夏をどう乗り切るか
- 必要に応じてオーバーシードを行うか
この3つが大切なポイントです。
とくに、日本の家庭では、バランスが良くて育てやすいトールフェスクを中心に考えるのが現実的です。
あとは…
- 下地づくりを丁寧にする
- 朝にしっかり水やりをする
- 風通しをよくする(刈りカスは放置しない)
といった基本を守ることで、初心者でも青々とした美しい芝生を実現できます。
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