庭木の伐採は、庭の景観を整えたり、木の健康を守るために欠かせない作業です。しかし、やり方を誤ると大きな事故につながる危険もあります。
「自分で庭木を切りたいけれど、安全にできるか不安…」
そんな初心者の方に向けて、この記事では、
安全に庭木を伐採するための基本手順や注意点をわかりやすくご紹介していきます。

正しい知識と準備を身につけて、安心して作業に取り組みましょう。
自分で庭木を伐採するメリットと注意点
庭木の伐採は専門業者に依頼する方法もありますが、正しい知識と準備があれば自分で行うことも可能です。
そして、自力で伐採することで、コストを抑えられるだけでなく、庭のデザインを自由に調整できるという魅力もあります。しかし、その一方で、危険を伴う作業であることも忘れてはいけません。
ここでは、自分で庭木を伐採するメリットと、作業を進めるうえで注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。
庭木伐採のメリット
1. 完全自作でコストを抑えられる
業者に依頼すると、庭木1本でも伐採費用が数万円かかることがあります。しかし、自分で伐採することで、必要なのは道具の購入費やレンタル費だけ。
そのため、長期的に見れば大幅なコスト削減につながり、他の庭づくりにも予算を回せます。
2. 庭の美観を自分で調整できる
自分の手で庭木の高さや形を整えられるため、イメージ通りの庭づくりが可能です。そのため、不要な枝を落としたり、視界を広げたりすることで、庭の印象をすっきりと保つことができます。
また、四季に合わせた景観の変化も自分でコントロールできるため、愛着もひとしおです。
自分で伐採するリスクと注意点
1. 不適切な手順は大けがの原因に
庭木の伐採は、一見簡単そうに見えて実は危険を伴う作業です。なぜなら、チェーンソーやのこぎりの取り扱いを誤ってしまうと、手や足に重大なけがを負う恐れがあるからです。
そのため、安全装備(ヘルメット、手袋、安全靴など)を必ず身につけ、正しい手順で慎重に進めましょう。
2. 伐採方向を誤ると住宅や電線に被害が及ぶ危険性
伐採する木の倒れる方向を誤ると、隣家の壁や自宅の屋根、電線などに直撃してしまうリスクがあります。とくに、大きな木の場合、想定以上に倒れる勢いが強くなることも…
そのため、伐採前には周囲の安全確認と、倒す方向を正確に決めることが非常に重要です。そして、不安がある場合は、小型の木だけを自分で行い、大型木は業者に依頼する判断も大切です。
伐採作業前の準備|「安全装備と事前チェック」
庭木の伐採作業は、事前の準備を怠ると大きな事故やトラブルにつながる危険があります。そのため、安全に作業を進めるためには、適切な装備と周囲の環境確認が不可欠です。
ここでは、伐採作業前に必ず整えておくべきポイントを詳しく解説していきます。
必要な安全装備
伐採作業では、思わぬ枝や木くずの飛散、道具の取り扱いミスによるけがを防ぐために、次の安全装備を必ず用意しましょう。
保護メガネ
作業中に飛び散る木くずや小枝から目を守ります。そのため、透明で視界を遮らないタイプがおすすめです。
厚手の手袋
鋭利な枝や工具から手を守り、グリップ力も高めてくれます。そのため、耐切創性のある手袋を選ぶとより安心です。
安全靴
滑りにくい靴底のものを着用し、落下物や刃物による足元のけがを防止します。そのため、できれば先芯入り(つま先保護)のものが理想的です。
ヘルメット
落ちてくる枝や誤って振れた枝から頭部を守ります。また、軽量で通気性の良いヘルメットを選ぶと長時間作業も快適です。
そして、これらの安全装備は、「アイリスプラザ」などのショップで、揃えることができます。詳しくは、公式サイトをご確認ください。
伐採対象の木の状態を確認
作業前には、伐採予定の木が安全に切れる状態かをしっかりチェックすることが重要です。
高さや枝の広がりの確認
木の高さだけでなく、枝がどこまで広がっているかも確認しましょう。なぜなら、倒れる範囲を想定するために必要だからです。
葉や目に見える健康状態の確認
葉の色や枝の張り具合から、木が健康かどうかを見極めます。なぜなら、枯れた部分や異常があると、倒れ方に影響する可能性があるからです。
幹の裂けや腐敗のチェック
幹に裂け目や腐りがないかも注意深く見ましょう。なぜなら、傷んだ木は予想外の方向に倒れる危険が高くなるからです。
周辺環境の確認
倒した際に周囲に被害を出さないため、次の点も必ず事前にチェックしておきましょう。
周囲の障害物(候補物)の確認
家屋、電線、物置、車両、フェンスなどが近くにないかを確認します。なぜなら、倒れる方向に何もない安全なスペースを確保することが大切だからです。
作業スペースの確保
伐採作業をする自分自身の立ち位置や、緊急時の退避経路も確保しておきましょう。
天候チェックの重要性
作業する日の天候も、伐採の安全性を大きく左右します。
風の強い日は避ける
強風は倒れる方向を予測不可能にし、事故の原因になります。そのため、無風または微風の日を選びましょう。
雨上がり直後も避ける
地面が滑りやすくなり、足元が不安定になります。そのため、乾いた安定した地面で作業することが理想です。
天気予報を確認
作業当日は、天気予報で「無風」「乾燥」「視界良好」の条件がそろった日を選んで、安全性を最優先にスケジュールを立てましょう。
このように、伐採前の段階でしっかりと安全対策と環境確認を行うことで、事故リスクを大幅に減らすことができます。
そして、準備を万全に整えたうえで、落ち着いて作業に臨みましょう。
自分でできる!庭木伐採の基本手順
庭木の伐採は、正しい道具選びと確実な手順を押さえることで、初心者でも安全に行うことができます。ここでは、必要な道具の選び方から、伐採方向の決め方、実際の作業手順とコツまで、詳しく解説していきます。
必要な道具と選び方
伐採作業を安全かつ効率的に進めるためには、用途に合った道具をそろえることが大切です。
チェーンソー
幹が太い庭木や大型の枝を切る場合に最適です。また、軽量タイプやエンジン式・電動式など種類があるため、作業量に応じて選びましょう。
そして、初心者には、軽くて扱いやすい小型電動チェーンソーがおすすめです。
手斧(ハンドアックス)
中小規模の枝を落とす際に便利です。また、刃が鋭く、しっかりと手にフィットするタイプを選ぶと作業効率が上がります。
剪定ノコギリ
細めの枝や手の届く高さの枝を切るときに適しています。また、折りたたみ式で携帯しやすいタイプもあり、庭仕事全般に使えるので一本持っておくと便利です。
ロープ
倒れる方向をコントロールしたり、途中で木を引っ張って誘導するために使います。そのため、丈夫で伸びにくい登山用ロープや専用の伐採ロープがおすすめです。
伐採方向を決めるポイント
伐採前に必ず倒す方向を設計しておきましょう。なぜなら、安全な倒し方を計画することで、事故や周囲への被害を防ぐことができるからです。
安全な方向に倒す
人や建物、車、電線など障害物がない方向を選びます。また、退避できるスペースが十分に確保できることも重要です。
木の傾きを考慮して倒す
木にはもともと傾きや重心の偏りがあります。なぜなら、自然に傾いている方向に倒す方が力も少なく、失敗リスクを減らせるからです。
また、無理に逆方向に倒そうとすると、予想外の方向に倒れる恐れがあるため注意しましょう。
伐採作業の手順とコツ
伐採の基本的な流れは「受け口を作る → 追い口を入れる → 木を倒す」という順番です。そして、安全のため、手順に沿って確実に進めましょう。
1. 受け口(フェリングカット)を作る
倒したい方向に向かって、幹の1/4〜1/3程度まで斜めに切れ込みを入れます。そして、さらに水平に切り込みを入れ、くさび形(V字型)に切り取ります。
これが、木の倒れる「道しるべ」になります。
2. 追い口(バックカット)を入れる
受け口の反対側から、水平に切り込みを入れます。そして、受け口より少し高い位置に切り始め、幹の中心近くまで進めましょう。
ただし、最後まで切り落とさず「ツル(ヒンジ)」と呼ばれる繋ぎ部分を残しておくのがポイントです。これにより、ツルが倒れる方向を安定させます。
3. 木の倒れる様子を注視し、退避する
木が倒れ始めたら、すぐに後ろ側の安全な逃げ道に移動します。そして、必ず事前に「逃げ道」を2方向以上確保しておき、どちらにもすぐに移動できるようにしておくことが重要です。
このように、この手順を守ることで、初心者でも安全に庭木を伐採することができます。ただし、少しでも不安を感じた場合や、大型の木・難しい場所にある木は、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。
伐採後の片付けと廃棄方法
庭木の伐採が無事に終わったら、次は片付けと適切な廃棄作業が待っています。なぜなら、きちんと整理し、周囲への配慮を忘れずに行動することで、作業全体の印象もぐっと良くなるからです。
ここでは、枝葉や木材の片付け手順、廃棄・再利用方法、そして近隣へのマナーまで詳しく解説していきます。
枝・葉の片付け手順
伐採直後は枝や葉が広範囲に散らばりやすいため、速やかに整理を始めることがポイントです。
速やかに掃除する
枝葉を放置しておくと、風で周囲に飛散したり、地面が滑りやすくなって危険です。そのため、伐採が終わったら、すぐに片付けを開始しましょう。
縦に集めて分別する
まず大きな枝から順にまとめ、小枝や葉は別に集めます。また、ゴミ袋に入れる際も、「太い枝」「細かい枝・葉」と分けておくと、後の処理や運搬がスムーズです。
掃き掃除も忘れずに
細かい葉や木くずも、ほうきやブロワーを使ってきれいに掃除しましょう。そして、庭や道路への落ち葉も回収し、清潔に保ちましょう。
大型木材の処分&再活用
伐採で出た太い幹や大枝は、適切な方法で処理する必要があります。
自治体の廃棄ルールに従う
多くの自治体では、「粗大ごみ」「剪定ごみ」などの区分で木材を回収してくれます。そのため、指定の平日回収日や、ごみ処理センターへの持ち込み方法を事前に確認し、正しく処分しましょう。
炉用・DIY資材として再活用する
乾燥させた太い木は、薪ストーブや焚き火用の薪として再利用することもできます。また、DIY好きな方は、切り株をスツールやガーデンオブジェに活用するのもおすすめです。そして、必要に応じて、防腐処理やサンダー掛けをして長持ちさせましょう。
近隣への配慮も忘れずに
伐採作業は音や木くずが近隣に影響することもあるため、マナーにも十分な注意が必要です。
敷地外への飛び散りを確認・掃除
隣家や道路に飛んでしまった枝や葉があれば、必ずきれいに回収しましょう。そして、作業前後に敷地の境界を確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。
作業後のあいさつをする
近隣の方には、作業後に簡単なあいさつをするだけでも印象が大きく違います。
そのため、「ご迷惑をおかけしました」「無事に作業を終えました」といった一言を添えることで、良好な関係を保つことができます。
このように、伐採後の片付けと廃棄処理までしっかり行うことが、庭仕事全体の満足度を高め、安全で気持ちの良い作業完了につながります。
そして、最後まで丁寧な対応を心がけましょう!
プロ業者に依頼すべきケース
庭木の伐採は自力でできる範囲もありますが、すべてのケースで「自分でやる」のが正しいとは限りません。
なぜなら、木の大きさや周囲の環境、作業に対する自信の有無によっては、
専門の業者に依頼するのが安全で確実だからです。
ここでは、プロに依頼すべき具体的なケースと、おすすめの依頼先をご紹介していきます。
こんな場合は業者への依頼を検討しましょう
木の高さが10m以上ある場合
10mを超える木は、素人が安全に伐採するには非常に難易度が高くなります。
なぜなら、倒れる際の力も大きく、誤った判断をすれば大事故につながるリスクがあるからです。そのため、必ずプロに任せましょう。
電線や隣家に近い場所に木がある場合
電線や建物に接近している木の伐採は、高度な技術と特殊な装備が必要です。
なぜなら、万が一、倒れる方向を誤ると大きな損害や感電の危険があるからです。そのため、自力での作業は避けるべきです。
安全装備や準備に不安がある場合
ヘルメットや安全靴などの基本装備がそろっていない、チェーンソーの取り扱いに不慣れ、作業に自信がない場合は、無理に自分で行わないことが賢明です。
そして、自分や周囲の安全を守るためにも、迷ったらプロの手を借りましょう。
おすすめの伐採依頼サービス
プロに依頼する場合は、信頼できるサービスを選ぶことが大切です。ここでは、初心者にも利用しやすい伐採サービスを3つご紹介します。
【伐採110番】
全国対応で、24時間365日受付。また、料金体系がわかりやすく、現地見積もり無料なので、初めての方でも安心して利用できます。
【お庭マスター】
庭木の伐採だけでなく、剪定や草刈り、外構工事まで幅広く対応。そして、小規模な作業から大規模な庭木撤去まで柔軟に相談できます。
【iお庭110番】
地域密着型のサービス展開が特徴で、迅速な対応ときめ細かいサポートが魅力。また、トラブルにもすぐに駆けつけてくれるため、緊急対応にも強いです。
無理をせず、安全を最優先に!
庭木の伐採は、一歩間違えば大きな事故につながる危険な作業です。そのため、「この作業は自分一人では難しいかも…」と感じたら、無理をせず、迷わずプロに相談しましょう。
そして、安全を最優先に考え、確実な方法で庭づくりを進めることが、最終的にはコストや時間の節約にもつながります。
まとめ:安全第一で庭木伐採を成功させよう
いかがでしたか?
庭木伐採は正しい準備と手順を守ることで、自分でも十分に安全に行えます。しかし、苦手な場合や心配がある場合は、無理をせず仕事のプロに依頼するのが最善です!
そして、安全で、美しいお庭を継続して保つことを目指しましょう!
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