「1年中、緑が映えるおしゃれな庭をつくりたい」「目隠しや日よけにもなる庭木がほしい」
そんな方にぴったりなのが常緑樹中木です。
なぜなら、常緑樹中木は、年間を通じて葉を落とさず、洋風の庭に美しいアクセントを加えてくれる存在だからです。そのため、視線を遮る目隠し効果や夏の強い日差しを和らげる日陰づくりにも役立ちます。
この記事では、常緑樹中木の種類や選び方、洋風デザインに合うおすすめ樹種を詳しくご紹介していきます。

庭づくりに役立つ具体例も交えて解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
洋風庭園に常緑樹中木が選ばれる理由
「冬でも緑の庭にしたい」「一年中おしゃれな雰囲気を楽しみたい」
そんな方にぴったりなのが常緑樹の中木です。
常緑樹中木とは、高さがだいたい2〜6メートルほどの中くらいの木で、一年中葉が落ちずに緑を保つ樹木のこと。そのため、冬でも枯れた印象にならず、明るく落ち着いた洋風の庭づくりに役立ちます。
とくに、洋風庭園では、常緑の葉が庭のアクセントになったり、建物の雰囲気を引き立てたりと、大活躍!そして、季節を問わず緑が楽しめるので、ガーデン全体がいつも生き生きとした印象になります。
さらに、適度な高さとボリュームがあるため、
- 目隠しとして使える
- 日よけや風よけにもなる
- 外構とのバランスがとりやすい
など、実用的なメリットもたくさんあります。
また、石畳やレンガ、ウッドフェンスといった洋風アイテムとの相性もよく、ナチュラルな庭にもフォーマルな庭にも自然になじみます。
常緑樹中木とは?広葉樹と針葉樹の違い
常緑樹中木とは、高さが約3〜10メートルの中くらいの樹木で、一年を通して葉が落ちずに緑を保つ木のことを指します。また、冬の寒さにも負けず、庭に常に緑を与えてくれるため、景観を美しく保ちたい方に人気があります。
そして、この常緑樹中木は、「広葉樹」と「針葉樹」の2つのタイプに分けられ、それぞれに異なる特徴があります。
広葉樹(こうようじゅ)
広葉樹は、葉の形が広く平たいのが特徴です。一般的に葉が大きく、日差しをしっかり遮ってくれるため、夏の強い日差しを和らげたい場所にぴったりです。
また、花が咲く品種も多く、春や初夏に美しい花が楽しめるものもあります。品種によっては季節による葉色の変化があり、四季の移ろいを感じられるのも魅力のひとつです。
そして、広葉樹の常緑樹中木には、例えば以下のようなものがあります。
- ソヨゴ(赤い実が美しく人気)
- シマトネリコ(涼しげな葉が人気)
- オリーブ(洋風ガーデンにぴったり)
針葉樹(しんようじゅ)
針葉樹は、細長い針のような葉が特徴です。葉が密に生えているため、目隠しや防風・防音効果に優れているのが大きなポイント。そのため、隣家との境界や道路沿いなど、プライバシーを守りたい場所にもよく使われます。
また、剪定などの手入れが比較的しやすく、育てやすい品種が多いため、ガーデニング初心者にもおすすめです。
そして、針葉樹の常緑樹中木には、以下のようなものがあります。
- コニファー類(カラフルな葉色が楽しめる)
- ゴールドクレスト(明るい黄緑が印象的)
- イチイ(目隠しや生け垣に最適)
このように、広葉樹と針葉樹では見た目も性質も異なるため、お庭の目的やデザインに合わせて選ぶことが大切です。
そして、「ナチュラルな雰囲気にしたい」「しっかり目隠ししたい」など、求める効果によって最適な樹種が変わります。
常緑樹中木のメリット5選
常緑樹中木は、見た目の美しさだけでなく、機能性にも優れた庭木です。ここでは、そんな常緑樹中木の代表的なメリットを5つご紹介していきます。
1. 一年中緑を保ち、景観が安定する
常緑樹は、文字通り冬でも葉を落とさず、緑を保つ木です。そのため、四季を通じて枯れた印象にならず、庭の景観が安定して美しく保たれるのが大きな魅力。
とくに、落葉する木が多い冬場でも、緑があることで庭全体が明るく生き生きとした印象になります。
2. 四季の変化を花や実で楽しめる
常緑樹中木の中には、季節ごとに花を咲かせたり実をつけたりする種類も豊富です。
例えば、春には白やピンクの可憐な花を咲かせ、秋には赤い実をつける樹木もあり、四季の彩りを感じながら暮らせます。
そのため、緑が常にある中で、花や実が映える様子もとても魅力的です。
3. 目隠しや風よけとしての機能性
中木はある程度の高さとボリュームがあるため、隣家や道路からの視線を自然に遮る目隠しとして活用できます。さらに、密に葉を茂らせる品種であれば、風よけや砂ぼこりの防止にも効果的。
そのため、生垣として利用することで、フェンスや塀よりも柔らかく自然な印象を与えられます。
4. 日陰を作って夏の涼を提供
葉が広がる常緑中木は、夏の強い日差しを遮ってくれる自然のパラソルになります。とくに、南側の窓辺やテラス付近に植えることで、室内の温度上昇を抑える効果も期待できます。
そして、見た目だけでなく、エコな暮らしにも貢献してくれる点が嬉しいポイントです。
5. 防音効果で静かな空間を演出
常緑樹は葉が密に茂っているため、音を吸収・拡散する性質があります。そのため、道路沿いや交通量の多い場所に植えることで、外からの騒音をやわらげ、落ち着いた空間を演出できます。
これにより、庭で過ごす時間をもっと心地よくしたい方にもおすすめです。
広葉樹と針葉樹の上手な使い分け方
常緑樹中木には「広葉樹」と「針葉樹」があります。
しかし、それぞれの特徴を活かして適切な場所に配置することで、庭全体の機能性と美しさをぐっと高めることができます。
広葉樹の活用例
日差しを遮りながら、風通しのよい空間づくりに最適
広葉樹は葉が広く、日光をしっかりと遮ってくれるため、夏場の直射日光を防ぎたい場所に向いています。特におすすめなのは以下のような使い方です。
- 南向き・西向きの庭に植えて、強い日差しをやわらげる。
- リビング前のデッキやテラス、ガーデンテーブル周りに配置して、木陰をつくる。
- 季節の変化を感じられる花や実を楽しみたい場所に取り入れる。
このように、広葉樹は、視線を遮りすぎずに自然な風の流れを保てるのも魅力。そして、涼しげな雰囲気を演出しながら、リラックスできる屋外空間を作ることができます。
針葉樹の活用例
目隠し・防風・防音など、実用性を重視した場所におすすめ
針葉樹は葉が細かく密に生えるため、プライバシー保護や外部からの影響を防ぐ用途にぴったりです。例えば、以下のような使い方があります。
- 北側や道路側に植えて、視線や風の侵入を防ぐ
- 隣家との境界線に沿って生垣として活用し、ナチュラルな目隠しに
- 車通りの多い場所では、音の拡散を抑えて静けさを演出
このように、針葉樹は、通年で葉を密に保つ種類が多く、手入れも比較的ラクなので、忙しい方やガーデニング初心者にも向いています。
広葉樹×針葉樹の組み合わせで、快適な庭づくりを
広葉樹と針葉樹は、それぞれの役割が異なるからこそ、組み合わせて使うことで、庭の機能性とデザイン性のバランスが取れます。
例えば…
- 針葉樹で外からの視線や風をしっかり遮りつつ、広葉樹では葉の間から差し込むやわらかな光や風を感じながら、四季の変化を楽しめる
というように、場所ごとに適した樹木を選ぶことで、より快適で美しい庭を実現できます。
失敗しない!常緑樹中木の選び方と配置のポイント
常緑樹中木は庭の印象を大きく左右する存在です。
失敗しないためには、樹木の特徴や育成環境をしっかり理解し、適切に配置することが大切です。
ここでは、選ぶとき・植えるときに押さえておきたいポイントを4つご紹介していきます。
1. 高さに注意
庭や建物とのバランスを意識して選ぶことが大切
常緑樹中木といっても、樹種によって最終的な高さは異なります。そのため、住宅の庭に植える場合は、最終的に3〜5m程度に育つ種類を選ぶと、圧迫感を与えず、美しいバランスが保てます。
- 玄関まわりには低めの品種を
- 庭の奥やシンボルツリーには少し高さのある品種を
というように、用途や配置場所に応じてサイズを選ぶことが大切です。
2. 日照条件を確認
日当たりの良し悪しで適する樹種は変わります
植える場所が日なたなのか、半日陰なのかによって、向いている樹種が異なります。
なぜなら、日照環境に合わない木を植えると、育ちが悪くなったり病害虫が発生しやすくなるからです。そのため、注意が必要になります。
- 日当たりの良い場所・・・ヒイラギ、モミジバフウ など
- 半日陰や明るい日陰・・・アオダモ、ツバキ、シラカシ など
このように、植える場所の光の当たり方をよく観察してから選びましょう。
3. 耐寒性・病害虫への強さもチェック
寒い地域やお手入れをラクにしたい方は要チェック
地域によっては、冬の寒さや雪に強い種類を選ぶことが重要です。また、病害虫に強い樹種を選べば、剪定や薬剤散布などのメンテナンスが最小限で済み、初心者でも安心です。
- 耐寒性に優れる・・・ヒイラギ、ソヨゴ、クロガネモチ など
- 病害虫に強く育てやすい・・・シマトネリコ、オリーブ など
このように、樹種ごとの特徴を事前に調べておくことで、長く美しい状態を保ちやすくなります。
4. 成長スペースを確保
将来のサイズを見越して、ゆとりある配置を心がける
木が成長したときに建物の壁や屋根、電線、隣家との境界に近づきすぎないよう、十分なスペースを空けて植えることが大切です。
また、根が広がることも考慮して、他の植物と競合しない配置にすることで、お互いの成長を妨げず、庭全体の健康も保てます。
- 建物や電線との距離は、最低でも1〜1.5m以上を目安に
- 隣の植物との間隔にもゆとりを持たせる
そして、最初は小さく見えても、数年後には大きく育つため、将来を見据えた計画がとても重要です。
洋風庭園を彩る植栽デザインアイデア
洋風庭園は、植栽の配置ひとつで印象が大きく変わります。そのため、常緑樹中木を中心に、機能性とデザイン性を兼ね備えた庭づくりのアイデアをご紹介していきます。
玄関前に常緑樹をシンメトリーに配置
バランスの取れたデザインでエレガントな印象に
玄関の左右に同じ常緑樹を1本ずつ配置する「シンメトリー植栽」は、整った美しさと高級感を演出します。とくに、洋風住宅との相性が良く、クラシカルな雰囲気に仕上がります。
また、常緑樹は一年中葉が茂っているため、適度な目隠し効果や防犯性もアップ。そのため、通りに面した玄関でも、安心感のある空間をつくることができます。
おすすめの樹種
- ソヨゴ(整った樹形と光沢のある葉が美しい)
- シマトネリコ(軽やかな枝ぶりでモダンな印象に)
シンボルツリーとして中央に配置
庭の主役となる一本を中心に据えることで、季節感と存在感を演出
庭の中央やアプローチの正面に、存在感のある樹木を「シンボルツリー」として配置することで、空間にメリハリと印象深さを与えることができます。
そのため、季節ごとに花を咲かせたり、実をつけたりする品種を選べば、暮らしの中で四季の移ろいを楽しめるのも魅力です。
おすすめの樹種
- ヤマボウシ(春の花、秋の紅葉、美しい樹形が魅力)
- アオダモ(繊細な葉と自然な雰囲気が洋風ガーデンにぴったり)
リラックススペースに日陰をつくる
木陰でくつろげる「癒しの空間」を演出
ガーデンチェアやテーブルを置くリラックススペースには、自然な日陰をつくる樹木を配置するのがおすすめです。そのため、夏の強い日差しをやわらげてくれるだけでなく、庭での時間を快適にしてくれます。
また、やわらかく風に揺れる葉や花の香りなど、五感で自然を楽しめるのもポイントです。
おすすめの樹種
- ツバキ(冬に咲く花と光沢のある葉が魅力)
- シダレヤナギ(優雅な枝ぶりがリゾート感を演出)
ゾーニングによる空間活用
庭の環境に合わせて「使い分ける」ことで暮らしがより豊かに
庭の中でも、日当たりの良い場所と日陰になる場所があります。そうした自然の条件を活かして「ゾーニング(空間分け)」することで、庭の使い方がより豊かに広がります。
- 日陰エリア・・・読書スペースやカフェテラスとして落ち着いた空間に
- 日当たりの良い場所・・・花壇や菜園をつくり、季節の花や野菜を楽しむエリアに
このように、植栽によって空間を緩やかに区切りながら、暮らしに合わせた「庭の間取り」を作ることも可能です。
まとめ:常緑樹中木で1年中美しい洋風庭園を実現!
いかがでしたか?
常緑樹中木は、庭のデザイン性・機能性・メンテナンス性すべてにおいて優れた存在です。
- 四季を通じて緑が絶えず、花や実で季節感も楽しめる
- 日差しや風をコントロールし、快適な生活環境をサポート
- 洋風の雰囲気を引き立てる品種が多数
さあ、理想の洋風庭園を目指すなら、常緑樹中木を取り入れてみましょう!
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