外壁塗装は、住宅の美しさを保ち、風雨や紫外線から家を守るために欠かせないメンテナンスです。
しかし、外壁全体の塗装は費用や時間の負担が大きく、すぐに実施するのが難しいこともあります。そんなときに注目されているのが、「一部だけ外壁塗装を行う」という方法です。
この記事では、部分塗装のメリットとデメリット、実施のポイントや具体的な手順まで詳しく解説していきます。

限られた予算で効果的に外壁を保護したい方は、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装を一部だけ行うメリットとは?
外壁の塗装と聞くと、「一度にすべてを塗り替えるもの」と思いがちです。しかし、実は必要な部分だけを塗装するという選択肢もあります。
そして、予算を抑えながら、劣化した箇所を優先的に補修できるこの方法は、コストと効果のバランスを重視する方にとって非常に合理的です。
ここでは、外壁塗装を一部だけ行うことによる具体的なメリットを詳しくご紹介していきます。
1. コストを大幅に抑えられる!「必要なところだけ」の賢い選択
外壁全体を塗り替えるには、足場の設置や広範囲の塗装作業が必要になるため、費用も時間もかさみがちです。
一方で、一部だけの塗装なら、使用する塗料や人件費が最小限で済みます。これにより、全体塗装と比べて数十万円単位でコストを抑えることも可能です。
そのため、「予算が限られているけれど、傷んだ部分だけは何とかしたい…」という方にとって、非常に現実的な解決策といえるでしょう。
また、急を要する部分だけ先に補修しておき、数年後に全体をまとめて塗装するという段階的なリフォーム計画も立てやすくなります。
2. 劣化の進行が早い部分を優先補修できる
外壁は、どの面も同じスピードで劣化していくわけではありません。
例えば…
- 南側や西側の壁面・・・
直射日光や強風、雨にさらされやすく、早く色あせたりひび割れたりしやすい - 北側や東側の壁面・・・
湿気がこもりやすく、苔やカビが生えやすい
こうした劣化しやすい面をピンポイントで補修できるのが、一部塗装の大きなメリットです。そして、早めに対処することで、劣化が周囲に広がるのを防ぎ、外壁全体の寿命を延ばす効果も期待できます。
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目視だけではわかりにくい外壁の劣化も、専門業者によるチェックで正確に把握できます。
そのため、まずは、無料診断サービスを活用して、最適な塗装範囲を検討してみてはいかがでしょうか?
一部塗装のデメリットと注意点
一部だけの外壁塗装はコストや効率の面で大きなメリットがあります。
しかし、全体塗装と比べて注意すべきポイントもあります。
そして、施工後に「思っていた仕上がりと違う…」と後悔しないためにも、以下の点をしっかり把握しておきましょう。
1. 色ムラが目立つリスクがある:見た目の違和感に注意
一部のみを新しく塗装すると、既存の外壁と塗り直した部分の色合いに微妙な差が出ることがあります。とくに、年数が経過して色あせた外壁と、塗りたての鮮やかな塗装とのコントラストが強すぎると、補修箇所が悪目立ちしてしまうことも…
また、使用する塗料が以前と同じ「色番号」でも、メーカーやロットによって微妙な色差が生じる場合もあります。そのため、完全に同じ仕上がりを期待するのは難しいのが現実です。
2. 劣化のタイミングがずれる:結局トータルコストが上がる場合も?
部分的な塗装を選ぶと、当然ながら未塗装部分の劣化はそのまま残ります。
そのため、数年後には別の箇所をまた補修する必要が生じ、結果的に何度も塗装工事を繰り返すことになりかねません。
例えば、今年は南側の壁を塗り直し、数年後に北側を塗装…といった形になると、その都度足場を組み直す手間と費用が発生してしまいます。そのため、長期的には割高になる可能性もあります。
一部塗装を成功させるためのポイント
「せっかく一部だけ塗るなら、違和感なく、長持ちする仕上がりにしたい」
そう思うのは当然のことです。
そのため、一部塗装で失敗しないためには、計画段階から施工後のケアまで、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
1. 既存外壁に近い色を選ぶ:仕上がりの自然さは“色選び”で決まる
一部塗装の成否は、どれだけ既存の外壁と色をなじませられるかにかかっています。そのため、経年による色あせや素材の質感に合わせて、微妙なニュアンスの違いまで配慮することが大切です。
- 色見本帳で確認するだけでなく、実際に壁に試し塗り(サンプル塗装)をすることで、光の当たり方や時間帯による見え方までチェックできます。
- 可能であれば、過去の塗装履歴(塗料のメーカーや品番)を確認しておくと、より近い色を選ぶヒントになります。
2. 下地処理を丁寧に行う:美しさと耐久性は“準備”で決まる
どんなに高品質な塗料を使っても、下地処理が不十分だと密着力が落ち、塗装の劣化が早まる可能性があります。
- 高圧洗浄で汚れやカビ・ホコリをしっかり取り除く
- 必要に応じてサンドペーパーやケレン作業で表面を滑らかにする
- 劣化が激しい場合は、シーラー(下地強化材)を塗布して密着性を高める
そして、これらの工程は、一見地味でも塗装後の見た目や耐久性に大きく影響する非常に重要なステップです。
3. DIYか業者依頼かを見極める:無理せず“仕上がり重視”の判断を
「一部だけだから自分でやってしまおう」と考える方も多いです。しかし、状況によってはプロに任せたほうが安心・確実な場合もあります。
そして、次のようなケースでは、業者に依頼する方が失敗リスクを抑えることができます。
- 高所作業が必要な外壁面がある(足場が必要)
- 既存塗装との色合わせが難しい
- 塗装の耐久性や美観を重視したい
また、DIYは初期費用を抑えられる反面、色ムラや塗りムラ、早期剥離のリスクも伴います。
そのため、複数業者から無料見積もりを取り、費用と仕上がりのバランスを比較検討することで、納得のいく選択ができるでしょう。
一部塗装の基本的な手順
「一部だけなら簡単にできそう」…
と思いがちですが、美しく長持ちする仕上がりにするには正しい手順と丁寧な作業が欠かせません。
ここでは、初心者でも分かりやすい一部塗装の基本ステップを順を追って解説していきます。
1. 【塗装する範囲を決めて、計画を立てる】
まずは、どこを塗装するかを明確にすることが第一歩です。
そのため、外壁の材質や劣化の状況、日当たりや風雨の影響などを確認しながら、塗装が必要な箇所を特定しましょう。
- 目立つひび割れ・色あせのある面
- よく人目に触れる玄関まわりや道路沿いの壁
- 日光や風雨の影響が大きい南・西側の壁
そのうえで、使用する塗料の種類や色、必要な道具(ローラー・養生テープ・シーラーなど)をリストアップし、作業の手順をあらかじめイメージしておくことが成功のカギです。
2. 【洗浄・下地処理をしっかり行う】
塗装前の準備で最も大切なのがこのステップです。
なぜなら、外壁にホコリやカビ、旧塗膜の汚れが残ったままだと、塗料がきちんと密着せず、数ヶ月で剥がれてしまうこともあるからです。
- 高圧洗浄機やブラシを使って、壁面の汚れを丁寧に落とす
- 洗浄後はしっかりと乾燥させる(最低でも半日〜1日)
- 必要に応じて、下塗り剤(シーラー)を塗布し、密着性を高める
そのため、「ちょっと面倒かも…」と思っても、この下準備を丁寧に行うことで、塗装の耐久性が格段に上がります。
3. 【いよいよ塗装作業:ムラなく丁寧に塗る】
塗装にはローラーや刷毛を使用します。そして、どちらを使うかは、塗装範囲の広さや外壁の凹凸具合に応じて使い分けるのがポイントです。
- 塗りは一定方向に均一に、力を入れすぎずに滑らかに塗る
- 塗料は最低2回重ね塗りするのが基本。
- 1回目が乾いてから2回目を塗ることで、色ムラを防ぎ、塗膜の厚みが出て耐久性もアップします。
4. 【乾燥・仕上がりチェックで完成へ】
塗装が終わったら、完全に乾燥させることが重要です。気温や湿度にもよりますが、通常は1日程度しっかり乾かすのが理想です。
- 乾燥後に塗りムラや塗り残しがないかを細かくチェック
- 気になる部分は、刷毛や小さなローラーで部分補修するとより自然な仕上がりに
- 最後に養生を外し、周囲の清掃も忘れずに行いましょう
そして、最終チェックを怠らないことで、「やっぱり業者に頼めばよかった…」という後悔も防げます。
まとめ:賢く一部塗装を活用して、美しい外壁を守ろう
いかがでしたか?
外壁塗装を一部だけ行う方法は、費用を抑えながら家の美観と耐久性を維持する現実的な選択肢です。そして、色合わせや下地処理などのポイントを押さえることで、部分塗装でも十分な効果を得ることができます。
また、DIYに挑戦する場合も、専門業者に任せる場合も、自分の状況にあった最適な方法を選びましょう。
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